教育体制と特色
機械工学科の特色
機械工学科のおもな専門分野は次の3つから成り立っています。一つ目は地球環境問題と関係して、自然に存在するエネルギーを有用な仕事に変換する「エネルギーの分野」。二つ目は機械を作るためには機械を構成しているそれぞれの部分の強さや破壊の原因を追究したり、部品を組み立てるときの相互の関係を考慮して設計を行うなどの「強度設計の分野」。そして、三つ目は設計図面から実際の製品に成形や加工する手段や方法を考察したり、加工に必要な最適な材料の選択を行うなどの「材料加工の分野」です。
またこれらの専門分野に加え、21世紀のもっとも重要な課題とされている地球環境問題と関連して、CO2削減を狙った省エネルギー、エネルギーの高効率的な有効活用、資源のリサイクル化や循環を狙いとした生産システムなどの領域の学問も視野に入れ、「環境に優しい機械システム設計技術を身につけた技術者」の育成をめざしています。
教育課程の概念図
カリキュラム
は必須科目
数学や物理などの基礎的な科目、モノづくりの基礎となる実習や製図、機械工学の概要などについて学びます。
は必須科目
機械工学の中核知識である4力学の基礎と材料・加工について、さらに本格的なCAD操作を学びます。
は必須科目
4力学・材料・加工法の応用科目をはじめ、実験を通じて機械工学の真髄に迫ります。
は必須科目
日々の卒業研究にゼミや座学を交えて、技術者に必要な幅広い知識を学習します。
科目PICK UP!
要素・機構設計学
工作機械や産業機械は、さまざまな機械部品から成り立っています。それぞれの部品に使用されている材料、与えられた機能、部品の動き、大きさなどがあり、機械部品の設計は、機械が安全で故障なく機能的に動くよう、機械を構成する共通部品、つまり機械要素の設計法について学びます。
機械工学実験1・2
機械工学の各分野にわたる12の実験項目から構成され、講義で学んだ知識や今後学ぶであろう知識を実験によって確かめ、理解を深めます。正しい実験データのとり方、処理、技術レポートの作成、実験で得た現象の理論的な説明方法などを学び、4年次の卒業研究にも役立ちます。
機械設計製図1・2
機械設計製図1では「歯車」を題材にして強度計算を含む設計を行い、設計した歯車を規格に基づく機械製図法で作図します。授業の後半では3次元CADソフトを使用して図面の作成に挑みます。機械設計製図2では、複数部品からなる製品の組立図が作成できるよう演習を通して学習します。