教育体制と特色
電気電子工学科の特色
本学科では、諸々の電気現象に注目し、その背後に潜む電子の振る舞いを量子物理学の考えを通じて理解。こうした基礎的知識を基に、トランジスタや集積回路(LSI)のような電子デバイスの動作原理を理解し、それらを用いた回路技術を学ぶことにより、電子回路の設計を可能とします。また持続可能な社会の実現のために電気エネルギーの発生から伝送および電力変換までの社会基盤を支える技術も学びます。電気電子システムを支える技術には電気エネルギー分野、コンピュータ制御分野、材料・デバイス分野があり、本学科ではこの3分野を中心に専門力の育成に努めています。
教育課程の概念図
カリキュラム

は必須科目
数学・物理・化学などの基礎学力を強化。電気電子への関心を高める入門セミナも受講します。

は必須科目
本格的な専門科目がスタート。電気電子工学実験では電気電子への理解を深めます。

は必須科目
将来の進路に合わせて選択科目を受講。電気電子セミナでは、就職や大学院進学に備えます。

は必須科目
卒業研究に集中。後期末の卒業研究発表会のプレゼンテーションが山場です。
科目PICK UP!
電気エネルギー発生工学
今や世界中で消費される電気エネルギーは石油換算で年間約100億トン。有限である化石燃料、環境問題、地球温暖化防止などについても触れながら、一次エネルギーを電力へ変換する水力発電、火力発電、原子力発電の基本を学びます。また、地球環境に優しい太陽光発電、風力発電などの再生可能エネルギーについても学びます。
半導体デバイス工学
エレクトロニクスの根幹であるシリコン半導体結晶について学びます。まず孤立原子内の電子のエネルギー準位が結晶という原子の集団を形成することによりエネルギー帯に変化することを理解しますが、このエネルギー帯は半導体の物性を理解するうえで大変重要です。また、半導体の電気伝導機構について学び、その原理を理解します。
ディジタル信号処理
力、圧力、温度、電圧など工業計測においてセンサから得られる信号はアナログ量ですが、最近ではこれらアナログ量をディジタルに変換し、コンピュータに取り込んで処理をしてから制御や表示に使用します。この講義では、これらの時間的に変化する量の雑音除去などの基本的な信号処理の方法について学びます。