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2023年度のニュース

<3/15> M1辻くんが,日本金属学会第174回講演大会で修士研究を発表しました。

「付加製造・積層造形/新規プロセス」のセッションでタイトルは以下の通りです.

  Cu/Cu-Ni/Cu複合抵抗材のレーザ造形と電気特性

彼は学部生とともに,ワイヤ供給式レーザ3D造形機によりCu-Ni合金線を2枚の銅板の間に充填する,新しい複合抵抗材の製造プロセスにチャレンジしました。Cu-Ni合金はNi濃度によって電気特性が大きく変化するため,溶融して銅と混じると所定の抵抗値が得られません。そこでレーザのエネルギー密度を調整し,溶着界面のNi拡散状態を制御することで,Cu/Cu-Ni/Cu複合抵抗材の抵抗値と温度係数が理論通りに設計できることを示しました。



<3/7> 最後の打ち上げをしました

卒研生8名は間もなく卒業します.この日は午前中から実験室で装置の整備と床のクリーニング,午後から居室も大掃除しました.装置整備では,管状炉の石英管が欠けるハプニングもありました(セメントで何とか復旧させました).夕刻からは金山の中華料理屋でお酒を楽しみました.院生を含めて11名が参加しました.


<1/25> 卒研生がコルソン合金の光吸収率を測定しました

大学院M1渡邉と卒研生 岩佐が,光産業創成大学院大にて長谷川先生のご指導により,研究材料の光吸収率を測定しました.高強度Cu合金として知られるコルソン合金は,時効にともなって電気抵抗が大きく低下しますが,レーザ加熱特性はほとんど知られていません.そこでまず吸収率(1.0-反射率)を日立ハイテク紫外可視赤外分光光度計をお借りして測定しました.結果は2023卒研特集ページにて.



<11/25> 新しく天田財団の研究助成を受けます

電磁気材料の改質に関するテーマで2024年度から2年間の研究助成を受けることが決まり,授与式典がありました.
天田財団ニュースはこちらです.なお助成テーマの名称は以下の通りです.

 Cu-酸化物混合融体のダイナミクスにもとづく電磁気特性の改質プロセッシング


<11/21> 状態図・計算熱力学研究会でオンライン発表しました

日本金属学会に設置されている状態図・計算熱力学研究会(代表 NIMS 阿部先生)の第5回研究会は学生限定セッションとなり,4年の福冨さんがオンラインで発表しました.発表タイトルは以下の通りです.

 "累積的な熱影響を受ける工具鋼の組織変化"


<11/15> 熱処理国際会議IFHTES2023で発表しました

コロナ禍で延期されていた熱処理国際会議IFHTES in Yokohamaが開催され,大学院修了生の児玉さん(現:大同分析リサーチ),学部生の福冨がポスタ発表しました.内容は,工具鋼の積層造形における熱影響を再現した実験により,ミクロ組織の連続的な変化を解明したもので,金型に必要な硬さを確保するための材料学的知見を与えました.発表タイトルは以下の通りです.

"Change in Hardness and Microstructure during Cumulative Heating of Tool Steel H13"

  →ポスタは こちら (新しいウィンドウで開きます)


<11/6> 大学院生が日本金属学会東海支部で発表しました

両名の発表タイトルは以下の通りです.

 Cu/Cu-Ni/Cu 電気抵抗材のレーザ造形と電気特性
    大同大学大学院 辻篤志

  →ポスタは こちら (新しいウィンドウで開きます)

 Ag 系接点材/Cu 基板の共晶接合における Ni の影響
    大同大学大学院 渡邉静

  →ポスタは こちら (新しいウィンドウで開きます)


<10/30> 初めて線材(ワイヤ)を使った複合抵抗材をレーザ造形しました

これまでCu-Ni粉末を使って純Cu板の両端を接合した複合抵抗材を試作してきましたが,Niの希釈(薄まること)が大きく,計算通りの電気抵抗が得られていませんでした.そこでCN49というCu-Ni系で最大抵抗を持つワイヤが手に入ったことから,三菱電機様に最新3DプリンタAZ600での造形を委託し,このたび高抵抗部の希釈をおさえた複合抵抗の作製に成功しました.

なお画像は「サステナビリティの広場」(三菱電機様サイト) からお借りしました


<9/28> 3年生後期の総合セミナが始まりました

配属予定の3年生9名は,卒業研究に向けて研究分野にそった専門的な知識を深めるとともに,
実験装置の原理など実際的な実習を行います.

  岡田 梨玖,竹内 海璃,平林 遼大,平松 優吾,古居 俊祐,
  古橋 凌,細野 千秋,松山 天志,宮島 颯太


<9/5> 2022.3月卒業の水谷さんが訪問してくれました

水谷さんは空調設備工事の朝日工業社に入社して2年めです.現在の設計の仕事にとてもやりがいを感じているようで,しっかり自社のアピールをされました.彼は学生時代,自分で装置を設計して組みあげ,歪みゲージによる熱歪みの測定に取り組みました.指導教員だけでなく,外部の研究者に指導を受けながらがんばっていた姿を思い出しました.


<8/7> レーザ加熱装置をテストしました

光産業創成大学院大学から譲渡してもらう予定の装置で加熱テスト実験を行ってきました.左は実際の接点部品,右は厚さ2mmのCu板上に銀(Ag)-酸化物系接点材を溶着させたもの.


<4/7> 新4年生に「レーザ光学の基礎」を講義頂きました

光産業創成大学院大学の長谷川先生にリモートで教えて頂きました.レーザの種類,材料と電磁波の相互作用,各種金属の反射率について学び,切断や溶接の原理も教えて頂きました.院生も参加し,4年生から質問も出て,研究着手前の良い勉強になりました.ありがとうございました.