<10/20> M2渡邉くんが,日本銅学会第64回講演大会で修士研究を発表しました.
宇都宮市で行われた標記講演大会において,以下のタイトルで発表しました。
選択酸化により作製したAg-SnO2接点材のCu系基板へのレーザ接合
彼は学部生の頃から,スイッチに使われるAg系接点材とCu系基板との接合を研究してきました。スイッチが小型化,多様化するにつれて小さな接点材(Ag-SnO2)を精密接合する必要が生じます.Ag+Sn混合粉末を高温酸化してSn酸化物を合成し,これにレーザを照射すると1μm程度のSnO2粒子に変化するとともに,基板にうまく溶着することが分かりました。今後,電気抵抗を調査していきます。<9/12> 卒研生が東北大学金属材料研究所(IMR)で実験をしました
金属材料研究所(IMR)の共同利用システムを利用して仙台におもむき,金属組織制御学研究部門の古原研究室でCr-V鋼の相変態に関する熱膨張測定をしました.IMR初代所長の本多光太郎博士(1870-1954)は日本の金属学の父とも言われる物理学者であり,銅像碑には「金属之密林の大いなる開拓者」と記されています。そして有名な語訓:
を残しています(金属組織制御学研究部門の紹介ページが開きます). 実験には田中も同行しましたが,現地では宮本准教授に指導して頂きながら,学生は実験を続けました.多くの高精度なデータが得られました.終了後はもちろん仙台名物牛タンを定食や丼で頂きました.
<8/30> 今年も「レーザーものづくり講座」に協力しました
詳しくは学外教育活動に書いていますが,今年は台風の影響で前日に浜松入りした関係で,午前中は㈱エンシュウ様にお邪魔して実習にも参加しました.樹脂のレーザ接合やレーザ溶接・焼入れを見学させて頂き,,半導体レーザ/ファイバーレーザの違いが良く分かりました.
<7/18> 日本鉄鋼協会のフォーラムで「熱処理の基礎」を講演しました.
フォーラムの第34回研究会が東京の機械振興会館で行われました.場所は東京タワーの足もと! 初めてこんな近くに行ったので,見上げて何度も写真を取りました.芸術的な構造に改めて鉄鋼材料のすごさを知りました.
<7/13> 夏のオープンキャンパスで大学院生が大活躍しました.
機械工学科では学科紹介,模擬実験に参加または創作センターを見学した後,サンドブラストを使ってグラスにオリジナルの模様をつける体験を行いました.大変暑いなか,機械が不調になったりして大変でしたが,多くの大学院生が来場者の待ち時間も退屈しないよう気を配り,大活躍でした.
<5/27> (一社)日本熱処理技術協会から技術賞を受賞しました
日本熱処理技術協会の2023年度技術賞(粉生賞)を受賞しました.田中は同年から中部支部の支部長を務めています.また機械工学科の宮本先生,機械システムの吉田先生も幹事として,長年中部支部を支えてこられました.「明るく,楽しく,熱く!」をスローガンにした中部支部のページをぜひご覧下さい.若手の方の入会をお待ちしています.
<4/24> 日本熱処理技術協会の中部支部講演大会を開催し,院生2名が発表しました
中部支部では田中が支部長,同じ機械工学科の宮本先生が支部長補佐を努めています.今年は学生の発表を増やそうと,ポスタセッションが新設しました.院生が2名参加し,以下のタイトルで研究内容や日頃の取組みについて,企業の方に説明しました.
Cu/Cu-Ni/Cu複合抵抗材のレーザ造形と電気特性
M2 辻篤志集光加熱によるAg系接点材/Cu系基板接合への取り組み
M2 渡邉静
<4/17> 学科の大学院生の中間報告会が開催されました.
機械工学専攻では,M1を終えた院生の中間報告会として,本年度よりポスタセッションを再開しました.X棟の広い会場を使い,学長や井上名誉教授をお迎えして,合計24のポスタを審査しました.学部の4年生も聴講に訪れています.この会で,田中研の辻が優秀賞を頂きました.
<2024年度から> TEMによるプリセッション電子線回折ASTARを始めました.
現在取り組んでいるテーマ累積的熱影響によるCr-V鋼の特異な炭化物析出では,準安定な数ナノメートルの炭化物が析出し,熱影響を受けても軟化しにくい性質が見つかっています。名古屋工業大学との共同研究で,ASTARによる構造解析を進めています。ASTARについてはTSLソリューションの製品ページをご覧下さい.
<4/2> 熱力学計算ソフトFactSageを導入しました.
このソフトは天田財団の研究助成テーマ「Cu-酸化物混合融体のダイナミクスにもとづく電磁気特性の改質プロセッシング」で使用します.ソフトの詳細は計算力学研究センターの製品ページをご覧下さい.酸化物を含む金属,合金,無機物質の安定性を計算し,ある条件(温度や圧力や配合比)でどんな状態(液相,固相およびその混合体,相の割合とそれぞれの濃度など)になるかを予測するものです.
<3/22> 今年も卒研生8名が旅立ちました.
同日に学位授与式があり,学位記を手交により授与されたあと,研究室にて卒業論文を製本したものを各自に渡しました.田中研では毎年,卒研発表後にも納得いくまで手直しした卒業論文を冊子体に印刷・製本しています.
<3/15> M1辻くんが,日本金属学会第174回講演大会で修士研究を発表しました
「付加製造・積層造形/新規プロセス」のセッションでタイトルは以下の通りです.
Cu/Cu-Ni/Cu複合抵抗材のレーザ造形と電気特性
彼はワイヤ供給式レーザ3D造形機によりCu-Ni合金線を2枚の銅板の間に充填する,新しい複合抵抗材の製造プロセスにチャレンジしました。Cu-Ni合金はNi濃度によって電気特性が大きく変化するため,溶融して銅と混じると所定の抵抗値が得られません。そこでレーザのエネルギー密度を調整し,溶着界面のNi拡散状態を制御することで,Cu/Cu-Ni/Cu複合抵抗材の抵抗値と温度係数が理論通りに設計できることを示しました。