前面のドアを開けると,右上にレーザヘッドが,下部に試料をセットする溝付台があります。試料台はX-Yの2軸で移動距離はX,Yとも200mm程度,Z方向はヘッドが約100mm上下します.
本機のレーザ光(λ=800nm)に干渉しない測定波長1.95~2.5μmの高性能センサを搭載しています.
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実験の多くは基板の上に数mm程度の小さな試料をおいて溶融させたり,接合する実験が多いです.基板の下面にこの熱電対システムを押し当てて温度を測定します.
エアナイフとは,加熱試料から飛んでくるかも知れないスパッタからレーザヘッドを守るエアカーテンのこと.また試料が高温酸化しないようシールドガス(アルゴン)を吹き付けています.
レーザ照射実験ほかの実験に使う粉末材料が保管されています.多孔質な材料は特に湿度を嫌うので,小型るつぼなどもここに.
わずか1.0μmの精度で材料の熱膨張・収縮を測定できます.結晶構造の変化にともなう熱膨張率の変化から相変態の発生を捉えます(3年次 工学実験 使用機器).
金属の小片を高周波加熱でるつぼ溶解し,傾けて基板上に滴下します.新しい合金を調整したり,基板と溶融物との反応などを調べます.熱電対のフィードバック制御による正確な熱処理も可能です.
マスフローコントローラを備え,酸化・還元のガス雰囲気を調整して加熱できます.1100℃までの各種熱処理が行えます.焼入れも可能です.
試料を集光した赤外線で加熱する装置で,試料ステージは移動式で自作です.ステージは平たい箱のようになっており,内部をアルゴンガスなどで置換したあと,上面の石英ガラスを通して赤外線を照射します.小さな試料であれば1000℃くらいまで上がるので,ロウ付けなどの実験に適しています.
金属材料のミクロ組織を観察するための最も基本的な顕微鏡です.移動視野を連結画像にするカメラとソフトを備えています.
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熱電対素線の先端を溶融させて接点を作るため,黒鉛電極の間に小さなアークを発生させます.左側は同じく熱電対のスポット溶接機です.
熱電対をこれにつないで温度や電圧の変化を記録します.ハンディながら10チャンネル記録できます.
0~3.5MΩまで,0.001mΩの精度で電気抵抗を測る装置です.
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顕微鏡観察用試料の調整をします.研磨圧力,研磨速度,時間をプリセットして鏡面に仕上げる装置です.最大6個の円柱状試料を同時に研磨できます(3年次 工学実験2 使用機器).
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左は回転砥石による試料切断機,右はダイヤモンド刃でより精密に切断する装置です.ISOMET400は徳納研究室よりゆずり受けました.
ちょっとした実験用具が必要になったら,自分で加工します.今春導入された強い味方です.
自慢は左の精密ボール盤で,XYステージを備えており,直径φ1mm以下の穴を正確に明けることができます.ドリルチャックやプーリーも交換してあり,芯ずれもほとんどありません.右奥は,簡単な加熱実験やワックス固定に使うホットプレートです.