小型ながら50kNまでの荷重で金属粉末を圧縮し,加熱前の試料成形をする装置です.成形圧力は右の圧力センサー(東京測器研究所)からパソコンに送られます.
5x15mmの矩形試料を作製するための特注金型.中央の3つはさまざまな混合粉末を角棒状に成形したもので,種々の条件で加熱した後に密度や電磁気特性を調べます.
φ7mmの小さなボタン状試料を作製する小さな金型です.酸素濃度計は右のグローブボックス内や,様々なガスで容器内を置換する実験において,およその酸素濃度を管理するためのものです.
内部を窒素で満たしたグローブボックス.保管庫から取り出した粉末や成形ずみの圧粉体を清浄に保つため,秤量や一時保管はこの中で行います.内部に電子天秤が設置してあります.
前面のドアを開けると,レーザヘッドとXYテーブルが見えます。最大出力500W,波長800nmの半導体レーザです.X-Yの移動距離はX,Yが200mm,Z方向はヘッドが約100mm上下します.やや旧型ですが,何度かの修理を経て今は3つのテーマでほぼ毎日使用しています.
試料の酸化を抑えるため,アクリルケースの中で窒素を吹き付けます.酸素濃度を5%まで下げることで,酸化による急激な光吸収率の変化を抑えます.なお,内部の白い板が微小試料を設置する中央が少しくぼんだセラミックス板で,その右隣に見える緑色のスポットは,上の放射温度計から出ているLEDガイド光です.
内部の試料台にセラミックス基板を設置し,その上に金属粉末を薄く敷きつめ,短時間レーザを照射します.装置内は手前のホースから入るN2ガスなどにより酸素濃度がコントロールされます.ARコーティング付ガラス窓がついた上蓋があって,窓を通してレーザ照射しながらの観察,測温が可能です.
本機のレーザ光に干渉しない測定波長1.95~2.5μmの高性能センサを搭載しています.照射中のφ1mm程度の領域の温度をリアルタイムで測ることができます.(詳しくは こちら(メーカーサイト)))
実験の多くは基板の上に数mm程度の小さな試料をおいて溶融させたり,接合する実験が多いです.基板の下面にこの熱電対システムを押し当てて温度を測定します.
金属の小片を高周波加熱でるつぼ溶解し,傾けて基板上に滴下します.新しい合金を調整したり,基板と溶融物との反応などを調べます.熱電対のフィードバック制御による正確な熱処理も可能です.
マスフローコントローラを備え,酸化・還元のガス雰囲気を調整して加熱できます.1100℃までの各種熱処理が行えます.加熱中に取り出して水冷するなど溶体化・焼入れも可能です.
試料を集光した赤外線で加熱する装置で,試料ステージは移動式で自作です.ステージは平たい箱のようになっており,内部をアルゴンガスなどで置換したあと,上面の石英ガラスを通して赤外線を照射します.小さな試料であれば1000℃くらいまで上がるので,ロウ付けなどの実験に適しています.
わずか1.0μmの精度で材料の熱膨張・収縮を測定できます.結晶構造の変化にともなう熱膨張率の変化から相変態の発生を捉えます(3年次 工学実験 使用機器).
金属材料のミクロ組織を観察するための最も基本的な顕微鏡です.付属ソフトはMicorStudioで,視野を移動させながら連結した画像や,凹凸のある試料の視野全体にピントを合わせた合成画像を作成できます.
(詳しくは こちら (メーカーサイト))
右下に見える電源から定電流を流した試料の,内部抵抗による発熱をミクロンレベルでとらえるサーモビュアです.画素数320x240,測温最高400℃,精度±1.5℃,そして8.8μmの分解能で試料表面の温度分布が分かります.
(詳しくは こちら(メーカーサイト))熱電対をこれにつないで温度や電圧の変化を記録します.ハンディながら10チャンネル記録できます.
顕微鏡観察用試料の調整をします.研磨圧力,研磨速度,時間をプリセットして鏡面に仕上げる装置です.最大6個の円柱状試料を同時に研磨できます(3年次 工学実験2 使用機器).
(詳しくは こちら(メーカーサイト)))
左は回転砥石による試料切断機,右はダイヤモンド刃でより精密に切断する装置です.ISOMET400は徳納研究室よりゆずり受けました.
黒鉛電極の間にアークを発生させ,熱電対の素線先端を溶融させて接点を作ります.左側は同じく熱電対のスポット溶接機です.
ちょっとした実験用具を加工する場合,できるだけ学生が自ら機械加工します.例えばベースプレートに段差をつけたり,耐熱材を削ったり.
湿度を嫌う粉末材料が保管されています.多孔質セラミックスである小型るつぼや耐熱鋳型などもここに.
左の精密ボール盤はXYステージを備えており,ドリルチャックやプーリーも交換してあり,芯ずれもほとんどありません.試料に細い熱電対を挿入する際に直径φ1mm以下の穴を正確に空けることができます.右奥は,簡単な加熱実験やワックス固定に使うホットプレートです.