学内・学外の材料科学に関する教育活動を紹介します



教育活動<学内>

<2023/8/21>機械英語A

昨年から開講している「機械英語」.英語は苦手と言う学生も多いです. 今期は私が授業担当でした.初めは文法の復習からやりましたが,後半はまず文章からキーワードを探し,工学知識を活用して要約することを繰り返しました.その結果,大半の学生がさらっと和訳できるようになりました.
工学で英語が必要な場面は,技術書を読むとか,マニュアルを解読するとか,海外工場の人と打合せするとかです.だから何に関する話か予備知識がありますから,キーワードさえ間違わなければ良い.繰り返せば何度も同じ用語が出てきますから,そのうち和訳も必要なく,頭の中で英語のまま大意がつかめるようになるでしょう.


<2023/9/22> 加工組織学特論演習

大学院の授業の紹介です.「加工組織学」って何?-これについては別の機会に詳しく書きたいと思います.一言でいうと,金属を加熱すると原子レベルで何が起こるか,であっこれを知っていれば,同じ材料を加熱しても硬くしたり柔らかくしたりが思いのまま.
さて前期にそういう材料熱力学を講義しまして,後期にはシミュレーションソフトを使った演習を行いました.今や全ての元素の組み合わせで,混ぜた時にどんな構造(相)になりたがるか,その過程である拡散にはどれくらいの時間がかかるか,データベースが張りめぐらされています.図はそのデータベースを読み込み,アルミと銅を混ぜた合金の相図を計算したもので,縦軸が温度,横軸が銅の濃度です.興味があったら,使えますからA1302へお訪ね下さい.


<2023/7/23> 新1年生に「接合加工学」を講義しました

機械工学科では,一年生向けに機械のさまざまな分野を各教員から紹介する入門セミナー全14回で行っています.専門的な話だけでなく,安全教育やキャリア教育,大学院進学についての話もあります.私は接合加工学で,溶接や固相接合で 起こる材料現象を,やや難しく解説しています.


<2022/7/17> 夏のオープンキャンパスで模擬実験

「熱による金属の性質変化」という模擬授業・実験を担当しました.大学院生が実験スタッフとして手伝います.多くの高校生が参加してくれ,銅線とピアノ線をバーナーで加熱し水中冷却することで,それぞれ硬さがまるで違ったように変化することを学びました.


教育活動<学外>

<2023/11/7>熱処理技術協会中部支部が主催する講習会「金属熱処理の基礎」 で講師を務めました

写真の日本熱処理技術協会編「熱処理ガイドブック」にそって,二日にわたって集中して解説する講座です。私は熱処理ガイドブックの第3章「熱処理を原子の次元で考える」を担当しました.材料初学者の方にも易しくを心がけて,2時間かけてゆっくり話を進めました.来年もご参加をお待ちしています。

<2023/8/31>中核人材育成講座レーザーものづくり で講師を務めました

今年も,光産業創成大学院大学が主催する表記講座で,「金属工学概論」「レーザ熱処理」の講義をさせて頂きました.今年で3回めの講義です.


<2022/8/4>中核人材育成講座レーザーものづくりで講師を務めました

関東経済産業局の委託事業で光産業創成大学院大学が主催する表記講座で,「金属工学概論」「レーザ熱処理」の講義をさせて頂きました.今年は2回めの講義ですが,状態図や相変態など専門的な内容を,例えや例題を交えてできるだけやさしく,でも分かった気になるように配慮して話しました.
終了後「講義の途中でまとめをしていただいたので、わかりやすかった」「相変態のイメージが良く理解できました。マルテンサイト変態についても良くメカニズムが分かりました」などの感想を頂きました.


<2022/6/1> 高校へ出張講義

岩倉総合高校工業科の生徒さんを対象に,「自動車製造における先端加工と用いられる材料の科学」と題した講義をさせて頂きました.進学や就職を控えて大学で学ぶことを体験してもらうことが目的です.興味を持って聞いてくれた生徒さん,ありがとう.大学の授業は90分です.長くて疲れたことと思います.


<2021/10/25> 学外での講義

客員教授として浜松にある 光産業創成大学院大学にお世話になっています.この日は光加工・プロセス特論の第2回,第3回を続けて講義させて頂きました.それぞれ「金属工学概論」「レーザー加熱溶融プロセス」が講義の主題です.日頃,レーザ加工技術を極めておられる企業の方に聴講して頂き,金属の熱による構造変化についてレーザ加熱ではどんな特異性があるのかに重点をおいて話しました.お役に立てば良いのですが.