学ぶ意欲が燃え上がる 実学教育

情報学部 情報システム学科 コンピュータサイエンス専攻

情報演習D(コンピュータ制御)(3年次)

自作のプログラムで物を動かす喜びを感じ仲間と協働する経験は、主体的に課題に取り組む原動力に。

「情報演習D」は、マイクロコンピュータを搭載したライントレースカーを教材として、これまでに学んだプログラミングの知識やコンピュータ制御の基礎技術を用い、さまざまな演習を行います。

前半の3週は個人で与えられた課題をクリアしていく「課題提供型」の授業、後半の3週はグループで与えられたテーマに対して自由に研究していく「問題解決型」の授業の2部構成で展開。前半は「LEDライトを点滅させる」「黒いラインに沿うようにライントレースカーを動かす」などの課題に対応するプログラムを組みます。学生たちにとっては、プログラミングで実際のものを動かす初めての授業です。同じ動きでも工夫次第で100行のプログラムを20行に収めることもできます。これが、プログラミングの面白さのひとつ。授業を通じて「プログラミングの奥深さ」や「アイデアやひらめきを具現化する工夫の面白さ」を、学生たちは実感します。

後半は「自動運転」や「衝突防止」などのテーマが与えられ、グループごとにプログラミングに取り組みます。3週という限られた時間の中での取り組みを通して、主体的に取り組む姿勢、計画立案、役割分担、 進捗しんちょく 確認といったプログラミングの知識以外に社会人として必要な要素も養われます。学生たちは、これまでに蓄えてきた知識がどう生かされるのかを体験し、思い通りに動くライントレースカーを見てプログラミングの楽しさを実感します。そして、それはさらなる学びの欲求へとつながります。

情報演習D(コンピュータネットワーク)(3年次)

ネットワーク専用演習室で、心置きなく体験し、ネットワーク技術者へ。

今やネットワークは、産業、暮らし、教育など、あらゆる分野で現代社会を支え、我々の生活を便利にしています。だからこそ、もしネットワークにトラブルがあれば、我々の生活はたちまちストップしてしまいます。「情報演習D(コンピュータネットワーク)」では、このような時代において、ネットワークの「設計」と「設定」ができ、万一のトラブルの際にも的確な対応策を取ることができるネットワーク技術者としての基礎を身につけることが目的です。
実際のネットワークは、安易に停止させたり、再構築したりすれば他におよぼす悪影響やウイルス感染などの危険性もあります。そこで、この講義は、実社会において発生しうるネットワーク事故などを想定し、模擬的に再現できる環境が整えられた「ネットワーク専用演習室」にて学びます。この演習室では先生が意図的にネットワーク上に問題を発生させることができます。

学生たちは、1・2年次で学んだ知識や理論を生かして、2~3人でパソコンを3台使用し、ネットワークを「設計」し、ケーブルなどをつなぎます。次に、パソコンをどのように動かすのかを「設定」し、実際に通信します。正常に通信できない原因を学生たちは、段階を踏んでたどり、先生が発生させた問題を特定します。問題の想定を変え、この作業を繰り返すことで、それまで「点」でしかなかった知識や理論がつながり、初めてネットワークの全体像が見えてきます。さらに、「設計」「設定」「確認」についての、論理的なレポートをまとめます。こうして、技術だけでなく、的確に状況や原因を説明できる、ネットワーク技術者に不可欠の説明能力も磨かれます。
座学で身につけた知識と物理的にネットワークを構成する実習を統合的に学ぶことで、現代のネットワーク技術者に求められる基礎を身につけることができます。

情報統計学(2年次後期)

「データを扱う」ための知識やスキルを身に付け、社会で役立つ人材への第一歩を踏み出します。

大学での学びには、文系・理系を問わず、必要なデータを必要に応じて集め、それらを分析して、レポートにまとめるという知識やスキルが必ず求められます。そしてこの知識やスキルは大学を卒業して社会で働くうえでも必要となります。「情報統計学」はこうした「データを扱う」ための基礎的な知識やスキルを身に付けることが目的です。
また、膨大なデータ(ビッグデータ)を取り扱う現代社会において、「データサイエンティスト」という職業の育成が急務と言われています。データから、さまざまなビジネスや生活に生かすことができる知見を引き出すことができるデータサイエンティストへの入り口は、「データを扱う」ことであり、その第一歩をこの授業で踏み出すと言っても過言ではありません。

授業では、ソフトウェアを使った、表やグラフなどの作成方法から学びます。後半になると、自分の興味のあるデータをインターネット上で探し出し、データが何を語っているのか分析を試みて、グラフや表をつくりレポートにまとめるという演習を行います。ここで、情報検索の手法や、データの読み取り方、引用したサイトの出典や日付を明記するなどの基礎的なルールなども学びます。統計ソフトで分析し、出てきたデータがどういう過程の計算を経て出てきているのかを学ぶことも重要です。統計ソフトは一瞬にして分析結果を算出しますが、そもそもその結果が正しいかどうかは、算出過程でどのような計算がされているかを知らなければ判断できないからです。

学生がこれまでに取り上げたデータには、野球用品メーカーによるスポーツ選手の成績データ、アイスクリームと気温の関係データ、またハンバーガーショップの消費金額と摂取カロリーの相関関係に興味を持って調べた学生もいます。
「情報統計学」を学んで社会人となったOBからは、情報のまとめ方、資料づくりについて上司から褒められたという声も聞きます。情報と向き合い、情報の取り扱いを学んだ「統計学」の基礎が、社会生活にも生きているのです。

情報ネットワーク概論(1年次後期)

情報ネットワークを「使う側」から、「提供する側」へ。

生まれた時からパソコンがあり、コンピュータに慣れ親しんで成長してきた現代の学生は、SNSもアプリも使いこなし、コンピュータに精通しているように見えます。しかし、そんな学生の多くには、実は足りていない部分があります。それは、ネットワークを使う際のエチケット(略して「ネチケット」)やマナー、モラル、ルールなど。「そんな当たり前のこと」と思うかもしれませんが、そういう知識が不足しているばかりに、知らない間に犯罪に巻き込まれたりする可能性も考えられるのです。
「情報ネットワーク概論」では、こうしたネットワーク社会のネチケットから情報ネットワークの専門的な知識や技術の基礎を学びます。
なぜ、情報ネットワークは、つながるのか? それを理解するために、ケーブルやコネクタで通信環境を構築するための方法から始めます。また、今、講義している内容は、具体的に社会ではどのような場所で使用されるのかを明確にし、イメージしやすいように配慮しています。
日常的に情報ネットワークを利用するとき、なぜつながるのかなど考える必要はありません。しかし、情報ネットワーク専攻で学ぶ以上は、なぜつながるのか、システムの中を熟知し、将来、情報ネットワークを使う側から、提供する側に立つことを意識して学ぶ必要があります。

情報ネットワークは、とても進化の速い世界です。この世界で生き抜くためには、まず確かな基礎とルールを身に付け、そしてアンテナを広げること。感度の良いアンテナで進化する業界の最新情報をキャッチし、確かな基礎でその進化を理解します。将来、ネットワークエンジニアとして活躍するために、最も基本となる意識と知識、そしてスキルの基礎を「情報ネットワーク概論」で身に付けます。

情報演習C(音の信号処理)(3年次)

「音の信号処理」について学び、幅広い分野で活用できる基礎を身につけます。

「情報演習C」は、マルチメディア処理に関するコンピュータ技術について学びます。音響信号の生成方法と記録、分析、音声の認識と合成の技術を身につけることが目的です。
8回に及ぶ授業(最後の1回は総合演習)では「音って、なに?」というところからスタートします。「音」は物体の起こす振動(音波)が空気などに伝わって起きるものですが、まずは音が情報の一つとしてコンピュータ上で、どのように認識・処理されているのか、実際の計測器や実験の中から探っていきます。
例えば音が高くなったり、低くなったりすることで周波数測定器はどのような数値を示すのか? また人はなぜ、「あ」と「い」の発音を区別できるのか、コンピュータ上の信号を検証して、「あ」と「い」の違いを分析します。さらに音は、コンピュータ上で「wav」と呼ばれるフォーマットで処理されることが多いのですが、この「wav」についてその取り扱いなどについても学びます。

身の回りに溢れている音も分析の対象となります。例えば街の「騒音」。騒音計を持って街に出て、自動車の通行騒音などを測定し、その特性を分析します。また、学生が学外に出て、自分たちの感じる「心地よい音」と「不快な音」を収集し、その音を信号処理して分析し、両者の共通点や異なる点を分析します。なかには熱田神宮の玉砂利を踏みしめる音を、「心地よい音」として採集してきた学生もいます。その学生は、分析結果から一定のリズムで音が続くことが「心地よさ」の要因の一つと推測していました。

音を情報としてコンピュータで分析し、処理するスキルは、さまざまな分野に応用できます。例えば、音を分析して「あいうえお」の違いが理解できれば、人の声をコンピュータに認識させ、話し言葉を文字に変換したり、人を識別する機能へと進展させることも可能になります。また、人間の耳に聞こえない音(超音波)はその特性上、さまざまな技術として応用されており、今後も環境分野や医療分野での展開が期待されています。超音波も音の一種である以上、その処理技術はこの授業で学ぶ方法の延長線上にあります。

「音」を情報として取り扱う技術の基礎を身につけることで、4年次での卒業研究における応用も視野に入れることができるようになります。

情報ネットワーク1・2(2年次前・後期)

社会を変えると期待されるネットワークの未来を実現するための、第一歩。

現在の世の中は、ありとあらゆるものがネットワークでつながっています。また、2020年頃には次世代通信技術5Gが実用化され、2030年には現在の仮想現実よりも高いリアリティが実現されるといわれており、ネットワーク技術はさらに飛躍的に進化すると考えられています。
しかし、「ネットワーク」は実際には目に見えないものであり、「ネットワーク」について理解するには、情報がどのような形で伝えられているか、アプリケーションとどうつながっているかを理解することが重要です。
このためまずは、情報がどのような形で送られるのか、その仕組みを理解しつつ、データが送られる様子を測定機器などによって視覚的に確認します。

必ず知っておく必要があるのは、「IPネットワーク」。これはコンピューター同士が通信をする際の手順などを決めた約束事でつながるネットワークのこと。さまざまな情報が、IPネットワークの仕組みで送られています。これら全体の仕組みを理解することが、今後、ネットワーク専攻で専門分野を学ぶ上での基盤となります。

授業は、座学と実習を織り交ぜて行われます。座学で学んだことを実習で確認し、次のステップへ進みます。学生は、当初はなじみのない用語などに戸惑いを隠せないようですが、自分が日常的に使っているパソコンを使った実習を通じて、徐々に理解が進み、さらにネットワークの深いところに興味が湧き、面白さが増してきます。
また、この授業で学ぶことは、そのまま「基本情報技術者試験」にも役立つ基礎となるため、多くの学生がこの試験に挑戦し、合格しています。

ネットワークは、精緻に組み立てられた知識をもとにしなければ、構築することができません。万一、ネットワークに問題が起きた場合、その原因を見極めるためには、そのネットワークがどのように動いているのか、全体を理解した上で、問題点をつぶしていく必要があります。基礎から丹念に積み上げた知識の中にこそ、問題解決の糸口があるのです。

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