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学ぶ意欲が燃え上がる 実学教育

教養部

「基礎数学セミナ」「数学基礎」「解析学1」「解析学2」「解析学3」「常微分方程式」

「一生モノの数学力」を育みます。

教養部の数学教室ではレベル別に6つの解析系の授業を用意し、大学での学びの基礎となる数学力の向上をめざしています。
学生はまず入学時にプレイスメントテスト*を受け、習熟度に応じて「数学基礎」または「解析学1」から履修を開始します。少し不安がある学生には、より基礎的な計算能力を高めるための「基礎数学セミナ」も用意しています。大学には普通科、工業科、商業科など、高校においてさまざまな課程を卒業した学生がいます。つまずく傾向は一人ひとりで異なるため、こうした細やかな習熟度別クラスを用意。さらには「一人ひとりの間違いのクセ」を顕在化できるようにレポートの提出が課されているなど、さまざまな配慮がされています。
また、まだまだ力が足りていない場合には同じ授業を次の期にもう一度履修することができます。こうして何度も反復して練習を重ねることで、必ず力はついてきます。電気や機械などを専門に学ぶ学生にとって数学の力は、4年間の学びを確かなものとするために、重要な鍵となります。
数学は、水泳や自転車と同じで、あるレベル以上習熟することで、基礎的な素養として生涯を通じて力になります。「一生モノの数学力」は、エンジニアとして実社会で活躍するために必要不可欠な基盤となります。何度もやり直せるカリキュラムや週15時間のオフィスアワー(質問対応時間)を設けているのも、「一生モノの数学力」を身につけてもらうためです。
さらに、AIやIoTなどが進化を続けるこれからの社会では、数学の知識が今まで以上に必要になるといわれています。学問をより深め、生活をより豊かにすることができる数学力を、これらの授業で身につけることができます。

*基礎学力試験

リベラルアーツ実践演習A(2年次前期)

卒業研究の大まかな流れをあらかじめ体験し、実際の卒業研究で力を出し切るために。

「リベラルアーツ実践演習A」では、4年次に取り組む卒業研究のおおまかなプロセスを体験できるため、「プチ卒業研究体験」と位置付けられています。専門の異なる3名の先生が担当しますが、担当する先生の専門分野の中で、学生自らがテーマを決め、自分で調べ、先生方の前で発表する経験を通じて、実際の卒業研究でとまどうことなく取り組めるようにすることが共通した目的です。
物理学が専門の齋田教授が、授研究の題材として授業で取り上げるのは、アインシュタインが発表した「特殊相対性理論」です。その特徴的な項目について先生から説明があり、いくつかの物理現象とそれを表す公式が示されます。その中から興味を感じたものを学生は選び、自分が選んだ物理現象の特徴をうまく表すためのグラフを公式に基づいて考案します。その公式の「証明」までは求められませんが、その公式を「適切・正確に使うこと」が求められます。7週目に設定されている中間発表では、そのグラフはこのようなものになるだろうという予測を立て、ホワイトボードに必要事項を記述しながら、口頭で発表します。ここで間違っていても、不十分な点があっても、構いません。

ここから、最終の口頭発表に向けて、準備が始まります。最終口頭発表は、学内のほかの先生方も見学されます。このような点も卒業研究発表会と同じです。それだけ真剣に取り組むことが要求されます。
発表に必要なファイル、グラフ、口頭発表のシナリオを、先生の指導を受けながら作成します。この過程で、中間発表の段階での間違えと不十分な点の修正を繰り返し、できるだけ完成度が高い口頭発表にすることをめざします。

この授業では、学生に対して、自分の考えていることを「正確」に伝える説明を求めます。曖昧な表現を避け、順序立てて、理路整然と自分の考えを整理して人に伝えることのできる力は、大学でのさまざまな専門科目の学びに役立ち、卒業研究はもちろん、卒業後に社会人として生きるうえでも欠かせない力になるはずです。
教養部による、いわゆる一般教養科目として位置付けられている「リベラルアーツ実践演習A」ですが、授業を通じて「理路整然とした説明力」を培う指導は、実学教育そのものなのです。

リベラルアーツ実践演習B(2年次後期・3年次後期)

さまざまな研究テーマを通じて、課題発見力と解決力、人間としての力を身につけます。

「リベラルアーツ実践演習B」は、自由研究として、学生の自主的な取り組みを重視した授業です。取り上げるテーマは、担当する教員によって異なりますが、「リベラルアーツ実践演習B」として共通する授業の目的は、①課題発見②情報収集と整理③課題解決に向けての考察④グループで議論しながら答えを導き出す、といった成果をめざすものです。また、その方法として少人数のセミナー形式が採用されています。

服部教授が担当する授業では、ヨーロッパおよびアジア、日本の地域文化(歴史、言語、絵画、音楽、文学、思想、哲学など)の中から、自分が興味深いと思うテーマを選び出し、さまざまな文献・図書を探索し、調査研究の後、レポートを発表します。この発表では、他の学生と自由に意見を戦わせながら、発表者のレポートを深化させていきます。さまざまな意見を取り入れつつ、最終的にはパワーポイントで資料を作成し、プレゼンテーションを行います。ここで学生に求められるのは、基礎をきちんとこなすこと。あらかじめ先生から指導されるレポート作成方法やプレゼンテーション技法などを念頭においた上で、レポートやプレゼンテーションの、より高い完成度をめざします。

久田教授が担当する授業では、学生各自が言いたいこと、心にあることを、「物語」としてまとめます。テーマは前半が教育や学校、また後半は家族や仕事についてなど。「物語」という、レポートや論文とは異なる文章のつくり方を通じて、自分の思いをどのようにつづれば読む人に伝わるかを学びます。物語の作成にあたっては、前半がグループ内の他の学生から取材して書き起こす方法、後半では自らの内面を見つめて書き起こす方法の2通りにチャレンジします。また、日本語文法に関する講義も織り交ぜて、社会人としての基礎的な、間違いのない文章づくりに役立てます。文章を書くことが苦手な学生も、このような体験を通じて、社会とつながる自己を確立していくことになります。

柳原教授が担当する授業では、広く政治や社会に関するテーマを扱います。先生の専門はカナダ現代政治論であり、民族・人種・地域などの多様性を踏まえ、なお統合を模索するカナダという国の政治制度や政治動向の分析を通じて、われわれが生きる現代社会の課題を考察しています。先生の授業では、こうした外国の事例はもちろん、日本の政治問題・社会問題についても取り上げています。大同大学図書館のグループ学習室に集まり、そこで集めた資料や文献を読み込み、クラスでじっくり議論しています。
上記の教員以外にも物理学が専門の齋田教授もこの授業を担当します。

自らテーマを選び、調査研究を通じて、発見した課題の解決に挑むというプロセスは、卒業研究の予行演習ともいえるもので、社会人として求められる素養の確立につながっています。