地球温暖化、化石燃料枯渇、都市部での大気汚染などへの対応から、自動車の電動化が進められています。自動車の電動化には、エンジンのない電気自動車、エンジンと電気を併用するハイブリッド車など、種々のものが開発されていますが、いずれの場合でも、電池、インバータ、モータの構成がとられています。通常、電池、インバータ、走行用モータは、それぞれ1台ずつ搭載されます。この場合、それらの中で1箇所でも故障すると走行不能になるリスクがあることに加え、各部品仕様の許容差を厳しくするとコストが上がります。また、車両毎に、容量や体格の異なるものが用いられますが、設計、製造、保守などが個別になるために、コストダウンが難しいという課題があります。
本研究ラボでは、標準化された小型で低コストな電池やインバータを複数並列に接続し、それらの電気出力をモータで合成する構成の検討を行っています。特に、多相モータの巻線間での相互干渉などに関して取り組んでいます。