横山研究室
社会貢献を実感できるプロジェクトに積極的に参加し、制作活動を実施。お互いの作品を高め合うアドバイスが行き交う。
好きなことに一生懸命取り組み、こだわって作るのが横山研究室の流儀。
横山研究室には、10人のメンバーがいる。それぞれやっていることはバラバラ。たとえば、家具、アイドルグッズ、またステーショナリーやハンドボール部のウォーミングアップ用Tシャツなど試作品が研究室のテーブルに所狭しと広げられている。 原則として、取り上げるテーマは「自由」。横山先生は、「なんでも好きなことに一生懸命取り組み、こだわって作り続けてほしい」と、その自由な風潮をむしろ、楽しんでいるようにも見える。

達成感と仲間達の強い絆が生まれる、さまざまなプロジェクトへの参加。


横山研究室の特徴は、とにかく学外との連携プロジェクトが多いこと。たとえば、京都の伏見稲荷の赤い鳥居が長く続く千本鳥居は観光名所としても有名だが、頂上付近にあるお茶屋に足を運ぶ人を少しでも増そうとして始められたお茶屋さんのためのグッズ提案プロジェクト。また、岐阜県白川町の東濃ひのきを使ったグッズ提案プロジェクト。さらに「アクティブストリート」と題する南区柴田商店街の活動をサポートするプロジェクトは、平成29年度の名古屋市「商店街にぎわい創出支援事業」に採択された。 横山先生は、「研究室の中だけでは学べない学びがある」として、地域とのつながり、社会貢献が実感できるプロジェクトを積極的に推進。学生達は、自分の作品作り、プロジェクトの参加と忙しい日々を送っている。研究室のメンバーの一人、段さんは、こうしたプロジェクトに積極的に参加しつつ、「忙しくてやってられない!!と思うけど、終わってみると、達成感と仲間達との強いつながりができていることに気づきます」と笑う。
こだわりを持ちながらも、より多くの人に評価されるモノづくりへ。
学生達の研究内容を紹介しよう。マーブリング模様を施したシステム手帳のカバーやパスケースを作っている仙敷さんのこだわりは、マーブリング模様の中にワンポイントで入れた灯台や魚のあしらい。難しいのは、水に絵具を落として模様を作るのだが、一つとして同じものはできない。そこが面白いのだが、失敗すればレザーを1枚無駄にしてしまう。そこが悩みの種だ。

ハンドボール部向けにウォーミングアップ用のカバーTシャツデザインに取り組む段さんは、最初に100案ほど手書きのウィンドブレーカーを提案したものの、見事に却下され、Tシャツに切り替え、一から作業をやり直すことになった。ハンドボール部のユニフォームに用いられている赤と黄色をあしらったが、監督から「必要ない」と、これも却下。今後、案を絞りながらハンドボール部員の意見を聞き、適切な価格設定でTシャツ製造会社に発注していくことになっている。

アットホームで仲の良い研究室、
作品づくりも、皆の意見を取り入れながら。
10人のメンバーがいる研究室だが、チームで作業をしていることは少ない。それでも、みんなが他のメンバーの作業に、「あーでもないこーでもない」と口を出す。そのアドバイスは、自分とは異なる視点だったり、まったく新たな発想だったりする。自分でも気づかないうちに、作品がレベルアップしていることと、自身の成長も感じているという。
作品発表の後には、必ず打ち上げがある。基本的にはアットホームで仲の良い研究室だが、この時ばかりはなかなか意見がまとまらない、という。
これからの大学に必要なのは、社会とのつながりを強化して、社会に愛される、社会に求められる大学になること。学生達にとっても、机上の空論でマーケットとかターゲットとか言うのではなく、学外との連携プロジェクトを通じて、社会の動きやニーズを実感してほしいと思います。
研究室一覧
岡田研究室
- 教授岡田 心
- 地域産業とデザイン
生活を豊かにする日用品のデザイン
- 研究テーマ
- 磁器を利用した新しい素材と成形方法の研究
- 新しい成形合板の研究
- 松葉杖に必要な機能の研究
- ライフスタイルにフィットするキッチン
- 分類を意識するボトルキャップの研究
- 補助する役割を果たすコンセントタップの研究
- 時間を見るのではなく感じる事のできる時計の研究
- 携帯機器の帰る場所の研究
- 発泡酒を飲むためのグラスの研究
- 香りと音を楽しむ防水スピーカーの研究
- 心地よい揺れが生み出す個の空間の研究
- エレクトーンプレイヤーのための椅子の研究
- 持ち運べるベビーベッドの研究
佐々木研究室
- 教授佐々木 勝史芸術学修士
- カーデザイン、先端技術とデザイン
- 研究テーマ
- カーデザイン/モビリティ/トランスポーテーション
- 商品ブランディング
- イノベーション(技術革新)とデザイン
横山研究室
- 教授横山 弥生
- CG、デジタルイメージ
- 研究テーマ
- デジタル技法による新しい形の研究
- 学内の他学科他専攻とのコラボレーション
- 地域連携によるデザイン開発
- 共同研究による製品デザイン
- キャラクターを活かしたグッズ展開
- スポーツユニフォームのデザイン
- 数理造形を活かしたデザイン制作
- ジュエリーデザイン
- 折りたたむことによるデザインの開発
- 異素材を活かすデザイン開発
舟橋研究室
- 准教授舟橋 慶祐
- プロダクトデザイン、デジタル3Dデザイン、感性デザイン
- 研究テーマ
- 家具、日用品、電子機器のデザイン
- デジタル3D技術を活用したデザイン
- デザイン・アート・美術史