大同大学

『月刊なごや』2001年9月号より

8月12日、3人の交代要員を乗せたシャトル・ディスカバリー号が建設中の国際宇宙ステーションにドッキングした。5ケ月以上も宇宙に滞在した女性飛行士スーザン・ヘルムスはもうすぐ仲間2人とともに帰還する。
高度約400kmの上空に宇宙ステーションの建造が開始されたのは1998年11月のことであった。昨年7月にはロシア製の居住棟が連結されて3人の宇宙飛行士の長期滞在が可能になった。
最初のチーム（アメリカ人船長とロシア人飛行士2名）は10月にロシアのソユーズロケットで送られ、今年3月に次のチーム（ロシア人船長とアメリカ人飛行士2名）が交代要員としてシャトルで送られた。その一人がスーザンである。
彼女はカリフォルニア生まれの43歳、空軍のテストパイロット出身の宇宙飛行士である。趣味はジョギング、旅行、読書、料理に加えて、ピアノやロックンロールバンドでキーボード演奏もするという多才な女性である。
空軍大学を卒業後、新型戦闘機に搭載する兵器試験室に配属されたが、直ぐにスタンフォード大学に派遣された。その2年後、空軍テストパイロット学校で学んだ後、カナダ空軍との交換将校としてカナダ空軍で働いている時にNASA飛行士に応募し、31歳で選抜試験に合格した。
1993年にスペースシャトル初飛行を経験、更に3回のフライトを経験して、今回の宇宙ステーション建設チームに選抜された。
160日も狭い空間で2人の男性飛行士とスケジュールに追われながら、電子機器の取り付け工事を行ったスーザンはすご腕のフライト・エンジニアだ。

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