宣言

 宣言といってもいろいろありますが、プログラム言語における変数の宣言のことです。どんなプログラムでも数値などのデータを記憶しておくものが必要です。それが変数なんですね(数学で言う変数とはちょっと違います)。それで、変数を使うためには初めに、「このプログラムではこれこれの名前の変数をこういうで使うからね」と書いて記憶場所をメモリーの中に確保させます。これが宣言というものです。
 初期のFORTRANやBASICのような言語では、変数を宣言しないでいきなり使うということができました。それは暗黙で型が決まっているとか、型の概念が曖昧だったりしたためです。しかし、これだと不注意によるエラーが頻発します。そこで後発の言語では変数は必ず宣言しましょうということになりました。
 たとえば sum という変数を使っているつもりが途中から sam と書いてしまったとしましょう。宣言を強制する言語では「宣言されていない変数」というエラーがでるので誤りに気が付きます。でも宣言不要の言語だと sam を別の変数とみなすのでエラーになりません。
 実際に、このことは複雑化したプログラミングでは非常に重要なことだと実感できます。ところが最近、型宣言をしない言語がまた出てきました。RUBYという言語もそのひとつです。RUBYはC言語をやさしくしたような言語です。簡単にプログラムを楽しめるように作った言語なんだそうです。時代に逆行するように思えますが、その一方でオブジェクト指向という考え方はしっかりと押さえています。
 言語も時代とともに変わってきました。ただ、どんなに変わってもプログラミングが面倒な作業であるということは変えられないのではないでしょうか。 --- Y.O. ---



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