SSD

 SSD(ソリッド・ステート・ディスク=Solid State Disk)とは,半導体の記憶装置で従来のHDD(ハードディスク)などを置き換えたものを言います。ディスクと呼ばれていても動くディスクは無くて完全に半導体メモリーです。利点としてはアクセスが非常に速いということでしょう。パソコンの起動時間がかなり短くなります。
 速い理由は,HDDのように回転する部品やデータの場所にヘッドを移動するというような機械的動きが不要なことと,同時に複数のアクセスができるからです。また動作音がないというのも嬉しい点です。  そんなにいいことばかりなら,もうHDDは要らなくなるのかというと,そうではありません。SSDはHDDに比べるとまだまだ高価です。また使っているフラッシュメモリーには寿命があるというのも問題です。ですからSSDを導入するにしてもHDDと併用するのが普通です。
 さてSSDのソリッド・ステートという言葉は意外と古くから使われています。20世紀の前半までは,電気の整流,増幅,スイッチング(切り替え)には真空管が使われていました。かのENIAC(初期のコンピューター)も真空管でできていたというのは有名な話です。真空管は電子が真空の中を動くときの性質を利用していましたが,ケイ素(シリコン)などの固体の中でも同じようなことができると分かってきました。そして発明されたのがトランジスタです。いわゆる半導体ですね。その後の半導体技術の進歩は皆さんご存知の通りです。ラジオやテレビは真空管からトランジスタに変わり小型軽量化して「ソリッドステート」という言葉が流行ったのでした。
--- Y.O. ---


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