プロキシーとは、企業や学校などのLANと外部のインターネットを仲介するために置かれているサーバーです。プロキシー(proxy)とは代理とか代理人という意味。クライアント(個々のユーザー)の代理でインターネットと通信をしているというわけです。では、なぜそんな代理をおく必要があるのでしょうか。
インターネットとの通信は必ずプロキシーを経由するので、ここでいろいろな管理ができます。その第一の利点は、外部からクライアントを守ることです。プロキシーが介在することで、外部からはクライアントが直接見えなくなります。つまり個人情報を隠し、悪意のあるアクセスから守ってくれるというわけです。
そして、通信方向を逆に考えると、中から外へのアクセスもコントロールできます。これはフィルタリングと呼ばれ、あらかじめ登録された危険なサイトなどへのアクセスを禁止する機能です。最近は子供の携帯電話こうしたフィルタリングを導入することが話題になっていますね。
そして、もうひとつの利点はキャッシング機能です。これは、以前アクセスしたページをキャッシュという場所に記憶しておき、再度のアクセス要求に対しては外部のページにアクセスするのではなく、手元のキャッシュを返すというものです。何度も同じデータを取りにいかなくてもいいということなんですね。かつて通信速度が遅かった時代には非常に重要な機能として、プロキシー=キャッシングというような説明すら見られました。でも、最近は通信速度が上がっているので、キャッシングのありがた味は薄れてきたようです。
このように、プロキシーサーバはいいことばかり?。 でも、ブラウザやメーラーなどにプロキシの存在を教えておかないと、ちっともネットにつないでくれないなんてこともあります。仕組みのわからないユーザーにとっては面倒が増えて困ってしまいます。--- Y.O.
大同工業大学 情報学部 大石研究室