Q and  A

質問  7   (12. 2004)

昼の空が青くて、夕焼け空は赤い、どうしてですか?

回答

太陽からの光には、いろいろな長さの波長の光(いろいろな色の光)が、混合しています。その結果、白色光となります。絵の具はいろいろな色を混ぜますと黒になりますが、光の場合は色がなくなります。要するに、太陽からは波長の値がちがう多くの光がやってくるということです。真空中出れば光は直進しますが、空気(O2, N2分子など)にあたりますと、散乱という現象がおこります。光の一部の方向がアッチコッチに変えられるということです。散乱は波長の短い光(目に入ったとき青として感じる光)の方が、より強くおこります。
昼間は散乱した青い光は、程よく、多く私たちの目に、空の方向から飛びこんできます。ところが、4限の講義が終わって、帰宅するころ(夕焼けの時間)、空は赤くなります。これは、太陽光線の射す角度が小さくなり(影が長くなり)、太陽と目の間の空気層が厚くなった結果です。青い光は、空気による散乱をたくさん受けすぎて、目に届かなくなります。逆に波長の長い光(赤い光)は、散乱しにくいわけですから、相対的にたくさん目に届くということです。それで、夕空は赤く見えます。
では、夕方の時点で、私たち(名古屋住民)のところに届かなくなった青い光は、どうなったのでしょう?それは、日本より6―7時間くらい時間の遅いインドあたりで、「今日のお昼の空が青いな」とか言いながら眺めているインド人の目に入っているわけです。
上空に、オゾンがあるから青く見えるという説を、1881年に言った人がいるようですが、現在では誤りだとされています。
 

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