地盤材料研究室      教授   桑 山  忠

 

この研究室では、地盤コンクリートの締固め各種廃棄物のリサイクル材料化を中心テーマとして取り組んでいます。この2つのテーマに共通している言葉は「エコロジー」「超音波」です。研究テーマも、ISO14000シリーズの環境改善に沿って、地球環境(Adaptability)・企業社会(Profitability)・生活社会(Benefitability)の3者が交差する調和のとれたものである必要があり、省エネ・無公害などを目指したものです。

超音波を利用した地盤の締固めは、地球上では誰も考えていなかった工法であり、当然、特許を取得しています。建設関連3社と超音波製造メーカーとの実用機共同開発が進行中であり、中部国際空港の建設工事にも採用を働きかけることも視野にとらえて研究を行っています。この研究に対しては、フジテレビの日立製作所提供番組テクノマエストロ大地を固める男として紹介されているので、そちらもご覧になってください。この研究の内容は、地震によって起こる地盤の液状化現象を限定された範囲に発生させて、新たな地震がきても液状化の起こらない地盤に改良するものです。

一方、廃棄物のリサイクル材料化は、今日までに、ニッケル鋼スラグの有効利用は、採算ベースに乗るようになっており、電気炉スラグでは、一部のスラグをのぞいて、この研究室との共同研究の成果に基づいて、すべて有効利用されています。さらに、今まで、利用の目途の立っていなかった粉体のスラグについても、過去2年間の研究成果によって、利用のための事業化段階に入っています。このことは、新聞等のマスコミにも発表され、電気炉メーカーの関心の的となっています。粉体スラグを、セメントなどの土質改良材として活用しようとするものであり、名古屋港の浚渫土を改良する現地実験も行い、付加価値の高い土質改良材であることを実証しています。

 

Toppage にもどる