OA

 IT 関係の言葉は、つぎからつぎへと現れ多くが消え去っていきます。そして急に出てきてもてはやされた言葉ほど定着しないような気がします。OA というのもそんな言葉のひとつでしょう。
 OA とはオフィス・オートメーション(Office Automation)の略で、意味はパソコン、ワープロ、FAX などを利用して事務作業の効率化・省力化を図ろうというものです。よく使われたのは80年代から90年代だったでしょうか。しかし、今となっては敢えて OA なんて言わなくてもどこでもやっていることです。
 OA より少し前によく聞かれた用語に CAM(Computer Aided Manufacturing)があります。つまりコンピューターを援用した製造ですが、今ではコンピューターを使わない方を伝統的工法と言って特別扱いする感じがします。CAM はFA(Factory Automation)という言葉に変化したものの、それも消えかかっています。CAM に似たもので CAI(Computer Aided Instruction)がありました。これは e-ラーニングという言葉に変わったようです。もうひとつ CAD があります。これは定着して使われているようですが、コンピューターを使ってどうだというより、製図をするソフトというニュアンスに変わってしまいましたね。
 使われなくなった OA という言葉ですが、国語辞典にはまだ出ています。いつか削除されるでしょうか。あるいは IT の歴史を語るだけの言葉として残るのでしょうか。- Y.O. ---



→ IT用語 もくじ

      → 大石研究室TOP へ