エイトクイーンとは、チェス盤に8個のクイーンを互いにきき筋にならないように置けというパズルです。チェス盤は縦8×横8のマスでできています。そしてクイーン(女王)は縦横斜めにいくらでも進めるという駒です。将棋で言えば飛車と角の両方の動きですね。
この問題は単にパズルというより、コンピュータの検索アルゴリズムで取り上げられることで知られています。エイトクイーンを解くのはとても大変ですが、コンピューターで計算すればすぐに答えが得られます。でも無駄のない効率的な検索をしないとコンピューターといえども結構時間がかかります。そこで紹介されるのがバックトラッキングというアルゴリズムです。
エイトクイーンの答えは92個あります。回転したり反転させて同じになるものを同一と考えると12通りになります。このことはグレイシャーという人がコンピュータなしで数学的にも求めていますが、やはりコンピュータによる検索のバックトラッキングの例題としてはうってつけなのです。
ところで、将棋もチェスも元は同じものから来ているようですが、いくつか違いがあります。将棋ではとった敵の駒を味方として使えるのに、チェスではそれができません。戦いについての日本と西洋の考え方の違いでしょうか(そんな大袈裟なことではないか?)--- Y.O. ---