デガウス

 デガウスとは日本語では消磁、つまり磁気を消すことです。CRTのディスプレイは周りの機器の影響で磁化されると画面の色がおかしくなります。そこでその磁気を取り去ってやるのがデガウスで、CRTディスプレイにはデガウスボタンが付いています。または電源を入れると勝手にデガウスするというのもあります。
 これはコンピュータのディスプレイに限ったことではなくブラウン管のテレビでも磁気で色が乱れることがあります。テレビ画面に磁石を近づけていたずらをしたことありませんか。以前はブラウン管だけでなく、テープレコーダーのヘッドも消磁という作業がありました。でも、ブラウン管もテープレコーダーも過去のものになり消磁という言葉も聞かれなくなってきました。
 デガウスは英語で degauss 、磁気を表す gauss に取り去るという接頭辞の de が付いたもの。デフラグ、デコーダーなどと同じデですね。ガウスは正確には磁束密度を表す単位で、有名な数学者、物理学者のガウス(1777-1855)にちなんで付けられた名前です。磁束密度って何だ?。まあ簡単にいえば磁界の強さですね。磁石そのものではなく磁石の周りの磁場の強さです。
 ガウスという言葉は磁気健康器具の宣伝などで聞いたことがあると思います。でも現在はガウスという単位は使われなくなっているんです。世界で共通の単位を使おうというSI単位では、ガウスでなくテスラ(T)またはウェバー毎平方メートル(wb/m2)が推奨されています。
 まあ、専門家以外はあまり使うものではないので影響はないかもしれませんが…。--- Y.O.

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大同工業大学 情報学部 大石研究室