クライアントとは、もともとは弁護士や建築家への依頼人という意味です。ネットワーク上でサービスを提供するコンピューターをサーバー(server)というのに対して、利用する側のコンピューターがクライアント(client)です。
コンピューターも初めはそれぞれが独立して動かされていました。しかし一台のコンピューターの能力を大勢で使おうとするとコンピューターどうしをつないだほうが効率的です。大型計算機が主流の時代には親コンピューター(ホスト)に多くの端末(ターミナル)をつなぐという方式が使われました。そして、この場合の端末はほとんど入出力を扱うだけでした。
しかしネットワークが「一対多」から「多対多」になってくると、サービスによって異なるコンピューターに接続するようになります。つまりクライアント−サーバーシステムと呼ばれる方式です。今、あなたのコンピューターはインターネットにつながっていると思いますが、インターネットへの入り口になるサーバー、メールを扱うサーバー、ホームページを提供するサーバーなど多くのサーバーがあります。私たちはそうした様々なサーバーのクライアントとなってサービスを受けているのです。
ユーザーの立場で考えると、大型計算機時代にはホスト(主人)の端末だったのが、いまではサーバー(給仕)を使うクライアント(顧客)になっわけですから、ずいぶん地位が上がったものですね。--- Y.O.
大同工業大学 情報学部 大石研究室