ペースト

 ペースト(paste)は、コピー&ペーストとかカット&ペーストのペーストで、日本語なら「貼り付け」です。クリップボードという記憶場所にあるもの(文字、画像、ファイルなど)を指定の場所に貼り付けるということですね。クリップボードとは、紙を挟むクリップのついた板のことです。コンピューターの中の一時記憶場所をそれになぞらえているのです。
 ペーストはクリップボードという概念ができたから使われるようになった言葉です。それまでは移動(move)とか複写(copy)といわれていた動作を二段階に分けて、前半をカットかコピー、後半をペーストとしたわけです。だから文章などを別の場所に同じ形で挿入することを「コピー」と言ってしまうと、クリップボードへのコピーと紛らわしいことになってしまいます。
 ところで、pasteとはもともと糊(のり)のことです。といっても西洋では米ではなく小麦粉やスターチを練ったもの。貼り付けるためでなくても粉を練ったもの、どろどろしたものはペーストといいます。歯磨きはTooth Paste といいますし、粘土をこねたものもペーストです。
 小麦粉を練って作る食品といえばパスタがありますね。これも語源はペーストと同じなんですよ。--- Y.O.

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