このごろは、サイバースペース、サイバーショップ、サイバーテロというようにサイバーの付く言葉が目立ちます。意味は「コンピューターの」とか「インターネットの中の」ということですが、サイバーとはもともと何のことなんでしょうか。
これはサイバネティックス(Cybernatics)という言葉から来ていると思われます。サイバネティックスは色々な分野の技術を総合させて機械に人間的な仕事、とくに頭脳の働きをさせようという学問です。始めたのはアメリカの数学者ウィーナー(Norbert Wiener)です。1950〜60年代には人工頭脳という言葉とともによく話題になりました。サイバネティックスはコンピューター科学と深い関係にありますから、コンピューターが作り出す世界やインターネットをサイバー何とかと呼ぶようになったわけです。
ちなみに、SFに出てくるサイボーグというのは、サイバネティック・オーガニズム(Cybernetic Organism)の略で、サイバネティックスを使って人間の体の一部を機械に置き換えるというものです。 --- Y.O.