髙木 康夫 教授 [Yasuo TAKAGI]

プロフィール

学歴
昭和53年3月 京都大学工学部原子核工学科 卒業
昭和55年3月 京都大学大学院工学研究科原子核工学 修了
昭和62年3月 米国ワシントン大学(セントルイス)大学院システム科学科 修了

学位
平成17年3月 京都大学より博士(工学)受領

現在までの経歴
昭和55年4月 (株)東芝入社
平成23年10月 (株)東芝から東芝テクニカルサービスインターナショナル(株)に移籍
平成25年1月 大同大学 工学部 電気電子工学科 教授に着任

現在の研究テーマ

多量の太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが電力系統に導入された未来に向け、安心して電力を使っていくために、大規模電力貯蔵(揚水発電、空気圧縮式電力貯蔵、水素)や需要家エネルギー管理技術(ホームエネルギー管理システム、ビルエネルギー管理システム)について研究しています。

研究テーマの魅力

日本の周りには太陽光や風力など自然エネルギーにあふれています。既存のエネルギー資源と合わせ、これら尽きることのないエネルギーを有効に使うことにより、豊かな社会を展望していくことができます。電気を安くふんだんに使えるとしたら、どんな生活になるでしょうか? 水素が使いやすくなったら何ができるでしょうか? こんなことを考えながら研究に取り組んでいます。また、電力をためる技術には、電気だけでなく機械・化学の知識も必要になります。これらを組み合わせ、常識を打ち破り世の中にないものを創造していきましょう。

主要な研究成果

(1)省エネビル空調はCAV(風量一定・温度制御)⇒VAV(可変風量・温度一定)と進んできましたが、私たち(東芝)は、「風量可変・温度省エネ制御」方式を考案し、さらなる省エネビル空調実現に貢献しました。
(2)多量にある揚水発電は効率もよく理想的な蓄電システムですが、応答性に課題があります。そこで、従来の弁(ガイドベーン)による出力制御に発電機トルク制御を加えて、大幅な応答速度改善の見通しを得ました。再生可能エネルギー活用に役に立つものと期待しています。
(3)水蒸気電解による水素製造において、PWM(パルス幅変調)電解制御を見出し、温度の均一化と高速負荷追従を可能にしました。再生可能エネルギーを活用した水素製造に役に立ちます。

MESSAGE

在学生へのメッセージ

一人前の頼りにされる技術者になる道は、遠くかつ険しいものです。あまりのつらさについつい目標を忘れがちですが、時には深呼吸して初心を振り返ってみてください。自信を失いかけた時には、周りにいる人に相談するのもよいと思います。「水滴石を穿つ」と言います。あきらめず一歩ずつ前進していくことが、明日の空に繋がっていきます。

受験生へのメッセージ

工学はモノづくりのための技術を学ぶところです。このためには様々な技術があり、電気電子工学もその一分野です。培われ洗練された伝統の技術、新しく発明された最新の技術、これらを自由自在に組み合わせて、モノづくりを行います。大学は、このような技術の基本を学ぶところです。皆さんの人生を豊かにするため、素晴らしいスキルを身に着けてください。