バッチ

 バッチという言葉は時代とともに使われる意味が変わってきているようです。バッチ(batch)とは「束」とか「群」という意味ですが,コンピューターの世界では何らかの一連の処理をまとめて行うことをいいます。
 古くは大型計算機を共同利用していた時代です。まだユーザー用のディスプレイもないシステムで,プログラム打ち込んだパンチカードの読み込み,翻訳,計算実行,出力をまとめて行うことを「バッチ処理」と呼んでいました。
 DOSの時代になるとコマンドをテキストファイルに書いておいて,それらを一括実行するファイルを「バッチファイル」といいました。これは今のWindowsのコマンドプロンプトでも使えます。拡張子が「BAT」のものがそれです。
 まとめて行うということは,途中で人間に指示を仰ぐということをしません。つまり,対話的ではない,またリアルタイムでもないということになります。今は,これがバッチだという典型的なものはありませんが,こうした一連の処理をまとめて行うときになんとなく使われているようです。
 先日あるソフトウェアを使っていたら「バッチ処理を実行しますか?」という表示が出てきました。どういう意味? 一般人には「バッチ」という言葉は分かりにくいですよね。プログラムを作った人がつい使ってしまったという感じがします。

--- Y.O. ---


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