新・日々雑感(文庫)

2006.9.1 〜 2006.9.30
 

■ 2006/09/30 (Sat)  津軽三味線

金山であった教育懇談会から戻ってきて有松駅におりたら、駅前で津軽三味線のライブコンサートをやっていた。有松山車祭(秋祭り)のひとつのイベントか。山口晃司という名古屋市緑区の高校生プロだとのこと。真室川音頭、東京音頭、三池炭坑節、花笠音頭、草競馬、オブラディオブラダ、極めつけは、津軽じょんがら節。30〜40分くらいだったが、残暑の炎天下、“無料”立席で聴いてしまった。よかった。

津軽三味線といえば、高橋竹山(初代)。高橋竹山といえば、「風雪ながれ旅」・・北島三郎さんの歌う名曲だ。サブちゃんも、だいぶ、おじいさんになってきたけど・・・
 

■ 2006/09/26 (Tue)  伊勢湾台風

昭和34年のこの日、当地を伊勢湾台風が襲った。甚大な被害であった。この台風は、名古屋地区に上陸後日本海側に抜けた。昭和34年9月27日の朝、新潟県で小学1年生だったが、家の近くで多くの木が倒れているのをみて驚いた記憶がある。

「伊勢湾台風物語」というアニメショーン映画がある。1989年に作られたようだ。10数年ほど前(だから)いきさつは全て忘れたが、ノーカット版をテレビ放映したものをビデオに録画した。これが、とてつもなく印象的で悲しくて感動的な映画であった。何回か繰り返しみた。自分と同世代の小学生が辛いめにあい、死んでいく。「泉消防団」のハッピを来た筏に乗った男たちが、救助・・というより捜索・・にあたるシーンが最後のほうに出てくるのだが、これは「白水」のことであろう。この辺りのことなのだ。天白川にかかる千鳥橋もでてくる。一度、AAセミナーで学生と一緒にみたことがある。W野くんという学生が、涙をポロポロ流しながら見ていたのが忘れられない。W野くんは,今はもう三十歳くらいだろうか。
 

■ 2006/09/25 (Mon)  後期開講日

今日から、後期の授業が始まった。皮切りは「言語表現法演習」。今年の学生は、楽しそうに積極的に取り組んでいた。7人ともとても仲良しなのが好もしい。やっていて面白い授業になりそうな気がする。一安心。
 

■ 2006/09/23 (Sat)  木曽川

松本出張。夕方出発。

16時ちょうど名古屋発のワイドビューしなのは、中津川を過ぎると、木曽川と国道19号線と中央本線、並んで信州にむかう谷あいの3つの動脈のうちの一番右側を走る。真ん中が19号線で、左端が木曽川。中津川あたりから19号線=中山道だから、4本の並走ともいえるか。
木曽川は白い丸い岩だけからできている。河原と流れのなかにゴロゴロしている。深い緑色の流れと相まって目に優しいコントラストだ。寝覚ノ床まで、この丸い白い岩の風景は続いた。寝覚ノ床は浦島太郎にまつわる景勝地であるが、ここでは白い巨大な岩盤だ。この先は黒っぽい岩石も現れてきた。白い岩石といえば石灰岩(炭酸カルシウム)を先ず思いつくが、地質学的にはどうだっただろう?調べてみよう。木曽川のこのあたりを眺めたのは初めてではないが、今回「木曽川=白い川」という印象が刻み込まれた。
 

■ 2006/09/22 (Fri)  ウイーンからの便り

Y澤さんから便り。長年の共同研究者で友人だが、数年前からウイーンで仕事をしている。最近の研究のアクティビティについて尋ねられた。種々多忙であること、体力気力の減退で、すこし低落傾向・・・正直に返信した。Y澤さんは、マイペースで落ち着いて仕事ができているとのこと・・いいですね。
 

■ 2006/09/17 (Sun)  台風13号

接近中。
 

■ 2006/09/16 (Sat)  あの夏

NHKドキュメンタリ/ドラマ「あの夏-60年目の恋文」をみた。昭和19年に19歳の少女であった教育実習生に、当時9歳の4年生の男の子が、60年を経て、あるきっかけから手紙を出し、文通・交流をするという話だ。何気なく、みはじめたのだが引き込まれてしまった。元気に歳をとりたいと思った。教育実習の経験者であるので、20〜30年後忘れた過去から恋文をもらえるかもしれない(ありえないか・・)。
 その教育実習生・雪山汐子先生の授業のなかで、感心したものがあった。「蝉が幼虫から羽化する。そのときの蝉の気持ちを、蝉になったつもりで話しなさい」という主旨の指示を4年生(男子クラス)にするのだ。うーん、おもしろい。
 

■ 2006/09/15 (Fri)  紛失

駅の本屋で買ったばかりの文庫本を読もうと思ったらない・・・特急電車のなか。乗車前に朝食のため慌ただしく立ち寄った駅の食堂の椅子に忘れたのかもしれない。780円以上の悔しさ。自己嫌悪。電車に乗っているあいだ、鬱だった。
 

■ 2006/09/12 (Tue)  つばさ

昨日今日と山形大学に出張だった。新幹線「つばさ」に初めて乗った。米沢あたりから先はゆっくり走る。ススキの穂、収穫間近の稲穂など、奥羽路はすっかり秋の気配であった。
 

■ 2006/09/10 (Sun)  移動日

東海から名古屋への移動日。西に移動すると暑くなる。名古屋、夕立、激しい雷雨。
 

■ 2006/09/05 (Tue)  曼珠沙華

帰宅したら藤あや子が「曼珠沙華」を熱唱していた。テレビの画面のなかだけど(断るまでもないか)。山口百恵さんの歌だ。30年も前になるのだろうか・・・初めて聴いたときから好きになった。百恵さんは「マンジュシャカ」と歌ったが、「マンジュシャゲ」と読むほうが一般的?彼岸花、幽霊花ともいう。真っ赤な・・鮮やかな赤の不気味といえば、そうも見える独特の形をしている。歌も好きだが、華も好きだ。初秋、彼岸のころ、雑草のように道端に咲き乱れる。数年前、園芸店に行き「曼珠沙華の種か苗を、探しているのですが」と尋ねてみたが、「球根だけど、うちでは、あつかっていない」とのことだった。

 曼珠沙華は、なぜか線路端にもたくさん咲く。今年の彼岸の中日、大学の仕事で松本へ行くことになった。美濃路、信濃路の線路端の真っ赤な曼珠沙華を眺めよう。
 

■ 2006/09/04 (Mon)  書店のコメントカード

最近、書店の店員さんが面白いと思った本を薦める、というのが流行しているらしい。ときどき行く書店でも、店員さんによるコメントが手書きのポスター(カードといったほうがよいか)として、本の近くに置いてある。今日、気にとまるコメントカードを見つけた。宮部みゆき「火車」;「はじめて宮部みゆきを読む人は、まずは「火車」から。一押しのお薦めです」といった内容であった。文庫本が7冊ほども積み上げられてあった。

この夏のお盆休みに、その「火車」、読んだ。初めての宮部みゆきのミステリーであった。店員さんのカードのコメントは私にとっては後付けではあるが、夢中で読んでしまった。引き続いて「蒲生邸事件」、「理由」も読んだ。嵌まってしまったという状況。解説、WEBサイトなどによると、「火車」、「理由」、「模倣犯」が3部作とのこと。そうか、次は「模倣犯」か、と本屋に行ってみたら、分厚い文庫本で、「模倣犯-1」―「模倣犯-5」の5冊の大長編。買わずに帰ってきた・・・
 

■ 2006/09/03 (Sun)  D棟からの夕焼け

9月の声をききながらも猛暑は続いている。しかし、どことなく秋らしさも感じる。今日の夕刻はD棟3階から見る夕焼けが素晴らしかった。秋をすこし感じた。夕陽は名古屋港に沈む。といっても、ここから見える夕焼けの背景・・・いや前景は、湾岸に建つ工場だ。色鮮やかな赤い夕焼けは、空気が必ずしも清浄でないことからくるのであるが、真っ赤な夕空は魅惑的だ。
 

■ 2006/09/02 (Sat)  秋の気配

日が短くなった。
 

■ 2006/09/01 (Fri)  原作と原案

NHKの朝ドラの「純情きらり」を、それなりに面白くみていた。近所の本屋で平積みになっていた「純情きらり」の“原作”の帯のついた文庫本を買って読んでみた。津島祐子「火の山 - 山猿記」というのが書名だ。すばらしく印象的であった。TVドラマよりずっと面白かった。

それはそれでいいのだが・・・

ストーリーも設定場所も、“原作”とTVドラマは大きくちがう。別物といってもよいくらいちがう。よくよく見ると文庫本の帯も、TVドラマの画面の文字も“原作”とは書いてなかったのだ(私の早とちり)。“原案”なのだ。
 
 

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