掲載: スキー・スノーボードスクールパンフレット (2001.12)
堤防から川原に滑り降りる竹スキーを別にすれば、初めてスキーをしたのは高等学校のスキースクールであった。ゲレンデに立ったときの印象のひとつは、スピーカーから流れる音楽である。「本当のスキーは音楽を聴きながらやるものなのだ」素直な高校生は、そう納得した。それまでの堤防ゲレンデには音楽はなかった。30数年前の六日町スキー場で繰り返し流されていたのはフランシス・レイ楽団の「白い恋人たち」であった。これはグルノーブルでの第10回冬季オリンピック大会の記録映画のバックミュージックある。「白い恋人たち」は、やはり高校生の私が生まれて初めて映画館でみた映画でもある。ラジオでこの曲が流れるとこの時のスキーのことと映画のシーンが鮮やかによみがえる。
この冬、熊の湯温泉スキー場で流れる音楽は何だろう。初めてスキー靴を履く学生もいるだろう。どんな音楽が思い出とともに心にインプットされるのであろうか。ソニンの「WINTER?寒い季節の物語」だろうか。それとも「津軽海峡冬景色」か。「風雪流れ旅」か・・・3つとも私の大好きな冬の歌だ。(004)