ルービックキューブ

・ルービックキューブ
 1980年に登場したこのパズルは、構造の不思議さと難しさで大ヒットしました。下の写真のルービックキューブがそのときの形で、3×3×3ルービックキューブと呼びます。その後4×4×4、5×5×5、2×2×2、または三角錐のものなど変形ルービックがたくさん出てきましたが、やはり基本は3×3×3でしょう。

 さて、ルービックキューブはランダムな状態から、全面の色が揃った状態にすることですが、速い人なら数十秒で解けるそうです。また、解く手順を教えてくれるコンピュータソフトもあります。ですから単に解けるというのだけでは面白くありません。
 問題はその解が最小手数かどうかです。さらに、最善の解法で最も手数のかかる状態な何か?その手数はいくつか?ということです。この手数は、言い換えれば、「ルービックキューブは、どんな状態からでもN手で解ける」と言ったときのNの最小値のことです。  これは1手とは何かによっても変わります。ここではどこの部分でも90度回転することを1手とします。180度回転は90度回転2回と数えます。
 それで、Nはいくつ?・・・ 実はその答えはまだ誰も知りません。

* 2007年6月、このNが解明されたというニュースが入ってきました。アメリカのノースイースタン大学のコンピュータ科学部のGene Cooperman教授と大学院生のDan Kunkleが26手という答えを出しました(1手で180度回転を含めるかは不明)。もちろんコンピュータを使っての証明です。7テラバイトのディスクを拡張メモリとして使ったとか。

* その後、このことは話題にもならず、真偽のほども明らかになりませんでした。そして2010年8月、またしてもニュースが伝えられました。今度はNは20だということです。数学者やコンピューターエンジニアの国際チームがGoogleのスーパーコンピューターを使って計算したそうです。20手というのは予想以上に少ない手数ですね。

・2×2×2
 ルービックキューブの仲間で一番簡単なのが下の2×2×2キューブです。これは3×3×3キューブの8つの角だけを揃えるのと同じ問題になります。

 これなら簡単と思う人も多いでしょう。ならば、3×3×3のときと同じように、「どんな状態でもN手で解ける」というNを考えてみましょう。何手だと思いますか?・・・答えは14手(180度回転も1手と数えるなら11手)。
 どうして分かったかというと・・・。全面揃った状態から1手でできる形を全部記録します。つぎに、今できたそれぞれの状態からさらに1手先で現れる新しい形を全部記録します。これをず〜っと繰り返します。そうすると14手目から先は新しい形が現れません。つまり14手ですべての形を作ってしまったということです。手順を逆にたどれば、どんな状態からでも14手あれば完成させられるということです。
 この計算は多くの状態を記憶するのでメモリーがたくさん必要です。こんな単純そうな2×2×2の場合でも、全部の状態数は3674160通りあります。メモリーが小さかった時代のパソコンでは結構大変な計算でしたが、現在のパソコンなら比較的簡単に計算できます。

・3×3×1
 キューブ(立方体)ではありませんが、ルービックキューブの仲間としてはもっと簡単なものです。単純とは言っても構造がどうなっているのか不思議ですね。
 全体が回転しないように中央の小キューブが動かない範囲で動かしてみましょう。つまり(1,3行または1,3列の3個の小キューブを180°回転することを1手とします。すると、最大8手で192通りの状態を作り出すことができます。逆に言えば、どんな状態からでも8手以内で元の状態に戻せるということです。  計算はメモリーも僅かで済みますから、ぜひパソコンで計算してみてください。



・ピラミッドパズル(Pyramorphix)
 下の写真のような三角のルービックキューブ風パズルがあります。商品にはピラミッドパズルと書いてありましたが、これは三角錐(正四面体)です。ピラミッドは四角錐ですね。

 似た三角のパズルがPyraminxという名で発売されていますがそれとは構造が違います。このパズルの各頂点の三角錐は内側の部分とくっ付いていて回転できません。
 ところでこのパズル、見かけは三角ですが、その正体は2×2×2キューブなんです。???。ピラミッドパズルを徐々に変形していくと2×2×2キューブになってしまいます。
  1) まず、各頂点の動かない三角錐を切り取ってしまいます。そうすると構造の中心部分だけが現れます。そして回転軸が分かりやすいように正立させておきましょう。

  2)今度は回転軸から少しずつ離して各部の形が分かるように描いて見ます。そしてばらばらになった三角錐を立方体に変形させます。最後に再び合体します。

どうですか?同じでしょう。

参考文献: キューブパズル読本, 新紀元社, 2004年, 秋山久義 (キューブパズルのほとんどを網羅)

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大同大学 情報学部 大石研究室