デフォルト

 専門用語の英語がわからなくて辞書で調べてみたが、出ている意味がどうにもしっくりこないということがあります。それは本来の意味とは違う使い方で、まだ辞書には反映されていないという場合でしょう。
 デフォルトも辞書では、「義務の不履行」、「怠慢」、「法廷への欠席」などが最初に示されていています。何年か前にギリシャの経済が悪化して債務不履行のことがデフォルトと報道されていました。これが元の意味なんです。でも、コンピューター用語のデフォルトに馴染んだ人にとっては何のこと?と思ったかもしれませんね。
 コンピューターでは条件を決める値がユーザーによって指定されない場合、あらかじめ用意した値を使うことになります。それをデフォルトとかデフォルト値といいます。つまり、「お任せ値」、「標準値」ということです。
 例えばパソコンの標準時は世界のどこにでも設定できますが、日本の場合はデフォルトとして東京となります。いろいろ設定しなければならないソフトのインストールも、「OK」と「次へ」だけで進めると、すべてデフォルト値が使われるという具合です。
 元の意味とちょっと関係なさそうですが、本当はいちいち指定しなければならない作業が「不履行」であっても支障がないようにするということなのでしょう。
 経済以外の話題では「デフォルト=標準」という解釈が広まっています。さらに「デフォルト=初期値」とも解釈されてしまうこともあります。そのため「人間のデフォルトは野生だ」なんて表現も見られますが、そこまで行くとだんだん無理が出てくるんじゃないでしょうか。「初期値=本性」とは限らないですからね。

--- Y.O. ---


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