試行

 試行というと、試しにやってみることで、何の変哲もない言葉ですね。でも数学だとかアルゴリズム論で使うと結構難しい専門用語なのです。
 へぇそうなの?と思った人。高校で習った確率でこの言葉が出てきたのを覚えていませんか。あれです。あれっ。「袋の中に赤球4個と白球2個が入っている。無作為に1つを取り出したとき、それが赤球である確率はいくつか」、そんな問題がありましたね。
 この無作為に球を取り出すというのが試行です。試行とはやりかたにあいまいさがなく、同じ条件で繰り返すことができて、結果がでることと定義されます。
 確率のお話だと、コインを投げたり、サイコロを振ったりということですね。実際は面倒な問題で条件が一定でなかったりしますが、ものの起こり方基本的な性質を調べようと思ったら、まずは単純化することです。
 でもそんなことで世の中の複雑な現象が研究できるのと思われるかもしれません。いやいや、複雑は単純の組み合わせなんですよ。基礎からあいまいでは複雑なものを研究することなんてできません。
 ことろで、確率の問題で袋に入っているのは決まって赤球、白球なんですが、なぜなんでしょうね。別に球でなくてもよさそうなものなのに伝統的に球なんですね。- Y.O. ---



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