変数

 変数といえば一般的には数学の変数を指すでしょう。しかし、変数はプログラム言語にも出て来ます。数学の変数は、任意の値をとるもの(独立変数)、あるいは他の変数に対応して値が変化するもの(従属変数)です。それは比例の式 y=3x などを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。それに対してプログラム言語の変数は「データの入れ物」というイメージで、さらに中身は入れ替えができというのが特徴です。値が可変だというのが共通で、英語ではどちらも variable といって、その意味は正に「変わりうるもの」です。
 プログラムの変数で気になるのは、変数に入れるデータが数ではないこともあるということです。初期のコンピューターが数値計算を中心に使われていたという事情のためでしょうか。関数という言葉も同じ悩みを抱えています。C言語などの関数のもとの英語が function で、それが数学の関数の意味でもあったのでそう呼ばれたでしょう。C言語の関数は「何かの機能(function)をもつプログラム単位」ですから英語では矛盾はないのに日本語ではおかしく聞こえてしまいます。さらに引数も数でなくても数と呼んでいますね。これまた数学の argument の訳語です。
 もうひとつ、プログラム言語の変数で変なことがあります。変数はデータの入れ物ですが、中身の変更を許さない変数というのがあります。これは定数と呼べばよさそうですが1234のような具体的な数値と区別するために、コンスタント変数なんて呼ぶことがあります。ここまでくると、さすがにおかしいですよね。--- Y.O. ---



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