あなたの家のインターネットはどんな回線でつながっていますか。光ケーブル?電話線? いずれにしても線をたどっていくと屋外に出て電柱につながっているのではないでしょうか。屋内では無線LANを使っている場合でも家の外はこのように電柱で結ばれた有線でつながっています。これはよく考えると、明治時代に電信や電話の線をつないだときと全く変わっていないのです。
もっと無線を使ったらいいのにと思いませんか。しかし、それは難しい話なんです。電波というものは空中を勝手に広がって伝わります。多少の指向性は持たせられても、ピンポイントで目的地だけに届けることができません。ですからあっちこっちで使うと混信がおこったり、盗聴されたり、他の機器に悪影響を与えてしまいます。
電柱の役目は通信以外に、電力の供給もあります。これもまた無線化が難しい問題なんですね。こっちは家庭内においても解決されていません。あなたのパソコンの周りにも電源のケーブルが何本もつながっていませんか。
というわけでローテクと思える電柱もまだまだなくなりません。都市部では地下に埋設しているところもありますが、お金がかかる工事なのでなかなか普及はしないでしょう。電柱は都市の景観を損なうものとして嫌われているようですが、なくてはならない大切なものなんですよ。
ところで、電柱は地面の下にどのくらい深く埋められているかご存知ですか。コンクリートの電柱の場合、JIS規格では全長の6分の1を地下に埋めることになっているそうです。 --- Y.O. ---