染料インク

 最近のプリンター、とくにカラープリンターはインクジェット型が主流になっていますね。インクジェットというのは、とても小さいインクの粒を飛ばして紙にぶつける方式です。それでインクはもちろん色のついた液体なんですが染料系インクと顔料系インクがあることはご存知でしょうか。
 染料というのは色を出す物質が水や油などの溶媒に完全に溶けているものです。それに対して顔料は、溶剤に溶けない固体の細かい粉を液体に混ぜたもの。身近なもので考えると違いがよく分かります。子供の頃、朝顔の花の絞り汁で布を染めたことはありませんか。あれは染料の代表です。それに対して、顔料の代表は習字の墨でしょう。
 染料は紙の繊維に染み込んでしっかり定着し光沢も出せます。逆に欠点は、水がかかるとにじんだり光が当たると退色したりといったことです。顔料はまったく逆で、紙に乗りにくくてツヤがないのですが、耐水性、耐光色に優れています。これは今のインクに限ったことではなく、大昔から絵を何で描くかという大問題だったことです。
 ただし、最近のプリンターでは溶剤や印刷用紙を工夫してどちらも欠点をなくす改良がなされています。そういうこともあって、プリンターのインクは非常に高価です。でも…、高すぎないかなあ。インクカートリッジ2本の値段でプリンター本体が買えるということも珍しくないですからね。--- Y.O. ---





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