ハイアラーキー

 難しい言葉ですね。ハイアラーキー(hierarchy)は英語読みで、ドイツ語だとヒエラルキーとなります。簡単に言ってしまえは「階層構造」のことです。哲学用語としてして聞いたことがある人もいるでしょう。もともとはキリスト教の教会がローマ法王を頂点とするピラミッド型の階層になっていたことを言ったようです。それと同じように何かを階層化することがハイアラーキーというわけです。
 さて,コンピュータ関係でハイアラーキーというと、通信の多重化の話で出てきます。多重化というのは、1本の通信線で複数の通信を行なうことです。身近な例で言えば、数少ない電話線でも多くの家庭で同時に通話できるのも多重化のおかげです。
 そんな多重化も規模が大きくなってくると大変な仕事になります。そこで効率的化のために多重処理も階層的に行なうのです。まず、いくつかの通話をまとめて多重化して群を作ります。次は複数の群をまとめる多重化を行い、さらにそれをまとめるという要領です。
 こういう技術は国ごとにばらばらな方式を使っていては困りますね。そこで世界共通の方式のSDH(Synchronous Digital Hierarchy)という方法が決められました。しかし、それとは別にアメリカ主導のSONETという方式もあるので完全に統一されたわけではありません。それでも、両者とも階層の上の方は同じなので相互接続は可能なのだそうです。--- Y.O. ---



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