A判

 コンピューターが普及すればペーパーレスが実現する…ということはないようですね。むしろ簡単に印刷できるので要らないものまで印刷しがちです。で、プリンター用の紙といえばA4サイズ(210mm×297mm)が最もよく使われています。このA4というのは、A0、A1、A2、…と決められたA判のひとつですが、A判のサイズはもともとドイツの規格だったのを日本でも採用したものです。基準となるA0の大きさは841mm×1189mm です。なんとも中途半端な数字ですね。またインチで決めたから?と思うかもしれませんがそうではありません。
 このサイズの理由のひとつは、A0の半分がA1、A1の半分がA2…と、ちょうど2つに折った大きさになっていることです。このようにするためには縦横比が1:√2になっていなければなりません。そして、もうひとつの理由はA0の面積を計算すると分かります。そう、ぴったり1m2なんです。長さそのものではなく縦横比と面積で決めたのですね。
 日本ではA判と並んでB判もあります。これは日本独自の規格で、B0の面積が1.5m2です。しかし、最近は官公庁がB判を止めてA判になったこともあり、B判の出番が随分少なくなってしまいました。とはいっても、A4はやや大きくて持ち運びにかさばるし、A5では小さすぎる、その間を埋めるのがB5です。本の大きさとしてB5はまだまだ人気があります。
 近頃はA判化のあおりで小学校の教科書もA4が増えて、ランドセルの大きさまで大きくなっているそうです。B判の源流は江戸時代の製紙にまで遡ります。いいものはそのまま使えばいいと思うのですが。--- Y.O. ---



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