レイテンシーとは、装置がデータを要求してから実際にデータが来るまでの時間のことです。時間がかかるという意味ではタイムラグ、ディレイ、レスポンスタイムなどという言葉と重なりますが、若干ニュアンスが違うようですね。latencyはlatentの名詞形で、latentには「潜在の」「隠れている」という意味があります。latent period は病気の潜伏期で、感染はしていても発病していない状態です。本当はあるのに見えない→遅れないでほしい、という感じでしょうか。
この言葉はコンピューター関係ではディジタルオーディオやMIDIでよく使われるようです。音を出せといわれてから本当に音が出始めるのに時間がかかることがあります。すべての音が一様に遅れるのなら気づきにくいですが、音ごとに違うとたった0.01秒差でも分かってしまいます。
そんな遅れがでるのはなぜでしょう。それはデータ処理や転送に時間がかかるからです。では機器の処理速度がもっと速くなればこれは解消されるのでしょうか。…残念ながら処理速度がいくら速くてもレイテンシーがなくならないような問題もあります。たとえば音にイフェクトをかける場合、その時点だけでなく前後の音を使って今の音を計算します。前の音は記録できますが、後の音はデータがたまるのを待つしかありません。これは未来予測ができない限りどうしても避けられない問題なのです。結果は原因より先には起こらないという当たり前のことなんですが。--- Y.O.
大同工業大学 情報学部 大石研究室