輝度

 輝度とは光学において光源の明るさを表す量ですが、なんとなくいい加減に使われている言葉ではないでしょうか。コンピューター関係ではディスプレイのピクセルの明るさを表す数値を輝度といったりします。ただ、色を表す方式によってその意味は異なるので、それぞれの定義に従って使わなければならないのですが、単純に明るさの階調の意味で使われてしまいます。
 光学で使う輝度とは光源の単位面積あたりの明るさです。光源全体の明るさではなく、ある点の明るさといっていいでしょう。単位は cd/m2(cdはカンデラ)です。それに対して光源全体の明るさは光度といって単位はcdを使います。つまり、同じ輝度でも光源が大きければ光度は大きな数値になります。ややこしいですね。
 ところで、明るさの単位というとlx(ルクス)を思い出しませんか。これも明るさを表す量なんですが、これは照度というものです。光源ではなく照らされる側から考えて、どのくらい強く照らされているかということ。たとえば読書をするには1000lxが適当だ、というように使われます。
 本当は言葉をしっかり使い分けなければいけないでしょうね。でも普段RGBの階調で色を選ぶとき、そんなことは気にしていないと思います。輝度なんていわずに「明るさ」といっておけば無難じゃないでしょうか。--- Y.O.

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大同工業大学 情報学部 大石研究室