アンドゥ(undo)とは、コンピューターのソフトで、既に行った操作を取り消すことをいいます。たとえばワープロでフォントを変えた後、やはり元のままの方がいいと思ったら、アンドゥでフォントを変更前の状態に戻すことができます。Windowsであれば、編集メニューの「元に戻す」がこれです。キーボードなら ctrl+z ですね。アンドゥはワープロばかりでなく、表計算ソフト、お絵かきソフトなど大抵のソフトで使えます。…というよりアンドゥができないソフトなど怖くて使えません。
それほどあたりまえの機能になってしまったアンドゥですが、昔の大型計算機や初期のパソコンでは考えられないことでした。なぜかというと、アンドゥの機能を実現するには大量の記憶領域を必要とするからです。当時は記憶容量にそんな余裕はありませんでした。
元に戻すということは、逆の操作を行えばいいのですが、いったん行ってしまうと逆にできない場合もあります。そのときは、前の状態を保存しておかなければなりません。つまり、その状態を記憶するためのメモリーやハードディスクが必要になるのです。でも、今では10回程度のアンドゥは当然のごとく可能です。記憶の許すかぎり無制限という設定すらあります。
アンドゥができる世界に安住(?)してしまうと、アンドゥのできない物が使えなくなってしまいます。1回のタッチミスも許されない機械式タイプライタ。今、これで1ページの文章を打てる人がどのくらいいるでしょうか。--- Y.O.
大同工業大学 情報学部 大石研究室