OS(オペレーティングシステム)は、その最も重要な仕事としてコンピューターのハードウェアや作業の管理をしていますが、これはOSの中でも核になるカーネルという部分が担っています。それに対して人間の入力を受け付けたり、画面の表示を行ったりする部分はシェルというプログラムで行われています。シェル(shell)は貝の殻の意味ですが、カーネルを包むようなイメージとして使われているのでしょう。
カーネル、シェルという言葉はもともとUNIXで使われていた概念です。UNIXでは人間からのコマンドを受けてインターフェイスを行うのがシェルです。シェルはカーネルとはっきり分けて作られていたので、何種類かのシェルを自分の好みに合わせて使い分けるということもできました。また、シェルの操作をプログラムとして記述する方法はシェルスクリプトといいます。MS-DOSでいえばバッチ処理に相当する物です。
しかし、WindowsのようにGUI(Graphical User Interface)のOSになるとシェルというものが分かりにくくなってきました。エクスプローラを代表として多くのプログラム群がシェルの機能を果たしています。GUIシェルという言葉もありますが、今やカーネルとシェルというような単純な区分けはできないようですね。 --- Y.O. ---
大同工業大学 情報学部 大石研究室