コンピューターでデータが直ぐに処理できない場合は待たせることになりますが、そのときの待たせ方のひとつがキューです。待たせ方にも種類があるの?
キューは普通の待たせ方で、人が店の前で行列を作るのと同じです。つまり、早く来た人から順に対応することになります。別名は FIFO(First In First Out)。まさにキューとは待ち行列のことなんですね。
それに対して、後から来たものが先に処理されるというのはスタックです。これは別名 FILO(First In Last Out)。店でそんなことをしたら怒られてしまいますが、コンピューターではよく使われる方法なんです。スタック(stack)とは干草などを積み上げることです。だから降ろすときは一番上、つまり最後に積んだものが先となるわけです。この方法はコンピューターではよく使われて、アセンブラ(マシン語)では必ず出てきます。
キューは英語で queue という変なスペルです。フランス語から来たらしく、元の意味は尻尾。たしかに行列は尻尾のように見えますね。語源をもっと遡るとラテン語の coda に行き着きます。これは、尻尾とか終わりという意味ですが、音楽で出てくるコーダは、ここで終わりという意味でしたね。
さて、日本語でキューというと、このキューよりも演技開始の合図を思い浮かべるのではないでしょうか。あるいはビリヤードの棒かな。でも、こちらは cue なんです。--- Y.O.