キーロガー

 キーロガー(keylogger)とは、人がキーボードのどのキーを打ったかを逐次記録するソフト(あるいはハード)です。もともとはユーザーの打鍵状況を分析したりするために使うものですが、最近これが悪用されて問題になっています。それはスパイウェアとして送り込まれたプログラムが、ユーザーのパスワード入力を記録し、知らない間にネットを通じて犯人のところへ送ってしまうのです。これではパスワードをいくら秘密にしていても無駄というものですね。
 それはさておき、keyloggerのlogとは記録するという意味で使われます。ログオン(ログイン)というのも記録をとり始めという意味。これは、船の航海日誌のことをlogということからきています。しかし、logを辞書で引くと最初に書いてあるのはこれではなく「丸太」です。ログハウスのログですね。
 丸太と航海日誌がなぜ同じなのか不思議ではありませんか。理由を調べてみると、昔、船の速さを計るのに丸太を使ったからだ、という説が出てきました。その方法は、まず舳先(へさき)で丸太を海に投げ込みます。丸太は後ろに流れていくので、艫(とも)まで流れる時間を計るのです。船の長さは分かっていますから、速度=距離÷時間で計算できるという理屈です。これはDutchman's Logというのだそうです。
 べつに丸太でなくても浮くものなら何でもいいのじゃないかという疑問は残りますが、これがコンピュータのログになったとしたら面白い話ではあります。  --- Y.O. ---

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