サイクル

 サイクル(cycle)とは周期ということですが、コンピュータで話題になるのはCPUのクロックサイクルでしょう。CPUはクロックという基準の信号にテンポをあわせて動作します。ただし、ひとつの命令が1クロックで終わるわけではありません。
 命令の実行には、1)メモリからの命令取り出し、2)解釈、3)実行、4)結果のメモリーへの書き戻し、と4ステップで行われます。各ステップには数クロックから数十クロックが必要です。そして、1命令を完了するのにかかるクロック数をクロックサイクルといいます。
 ということは、クロック周波数が一定ならば、CPUの処理速度を上げるにはクロックサイクルを短くすることです。しかし、その方向にも限界があるので、いろいろな高速化のアイデアが出てきました。
 そのひとつがパイプラインというもの。擬人的に、上の4ステップを1人で処理することを考えましょう。この場合は、4つのステップが全部終了しないと次の命令の取り出しに進めません。ではステップごとに1名、計4名で作業したらどうでしょう。最初の命令が取り出し係の手を離れたら、解釈係りに渡されます。そして取り出し係りはもう次の命令を取り出すことができるのです。
 これはほんの一例にすぎません。CPUの設計者は次から次へと新しいアイデアを搾り出しています。本当に涙ぐましい努力ですね。  --- Y.O. ---

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