スクロール

 スクロールとはコンピュータのウィンドウで、文字や絵を上下(または左右)に移動して、表示されていなかった部分を見えるようにすることを言います。
 それで、上下移動の場合スクロールアップとかスクロールダウンといいますね。でも、よく考えると、スクロールアップのとき、文字や絵は下に移動しています。アップ、ダウンと移動の方向が逆です。アップというのは視線が上に移動するいう意味なのでしょう。
 ところでスクロール(scroll)とは巻物という意味です。なるほど巻物も上下(左右)の巻かれた部分は見えないのでウィンドウに似ています。西洋の巻物は古いものは羊皮紙で作られていたそうです。コンピュータのウィンドウと似ているとすると、横書き文の場合巻物は日本の掛け軸のように縦長だったのでしょうか。
 調べてみると、長い文では本のページを横長につなげたようになっていたようです。行の縦の流れが段で区切られて横方向に伸びていくわけです。よく考えれば縦に伸びる巻物は扱いにくいですね。その点、日本の絵巻物は実に合理的。マンガやアニメの先祖として有名な鳥獣戯画(鳥獣人物戯画)も、本ではなく巻物として見たいものです。  --- Y.O. ---

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