エミュレーターとは、他のハードウェアやOSの機能を実現するソフト(一部ハードを含む場合もある)のことです。〜のふりをするソフトともいえます。たとえばマッキントッシュやUNIXマシンの上でWindowsを動かすソフトがそれです。
emulateとは、「〜と張り合う」、「〜のまねをする」という意味。もともと他のハードウェアにあわせて作られたものを無理にまねるわけですから、本物以上の性能を出すことはあり得ません。ハードをもうひとつ購入する予算がないとか、ちょっと体験的に使ってみたいという場合に使うものです。なんとなく空しいソフトでもあります。ただし、現在のWindowsマシンで、今は無きPC9801のソフトを動かすエミュレーターなどはその限りではありません。もう、本物のハードが存在しないのですから。
ところで音楽の世界では1980年代に世界中を沸かせたシンセサイザー、E-Mulatorがあります。これはいわゆるサンプリングシンセサイザーの走りで、録音した音の高さを変えて音階を作るというものです。当時のスペックを調べてみると、量子化ビット数は8で、記録媒体は5インチフロッピーというさびしいものでした。それでも犬の鳴き声で作った曲などには誰もが驚いたものです。 --- Y.O. ---