QWERTY配列の伝説

 キーボードの説明で、キーの配列がどうしてABC順でなくてQWERTY配列になったかを取り上げました。そして、それはタイプライターの時代にあまり速く打つとハンマーがジャムってしまうので、わざと使いにくい配列にしたという「まことしやかな話」があるということを書きました。まことしやかな話ですから全く信憑性はありませんから誤解のないように。
 ところが、先日テレビのクイズ番組で、これがいかにも真実であるかのように解説していました。それはちょっとマズいと思うんですけどね。
 QWERTYの真相はもっと他にあるようです。少なくとも打ちにくくするためというのは信じにくいでしょう。なぜなら、QWERTY配列が登場したのはハンマー式のタイプライターの発明より早いからです。このあたりの事情は「キーボード配列QWERTYの謎:安岡孝一、安岡素子著」に詳しく書かれています。
 TYPEWRITERのスペルがすべて上段のキーで打てるというのも、敢えてそんなことをする必要があったとは考えにくいことです。でも話としてはとても面白いですよね。まあ,こういうのがいわゆる都市伝説っていうものなのでしょう。--- Y.O.


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大同大学 情報学部 大石研究室