かつては世界中で最も多く使われていたプログラム言語です。科学計算用のFORTRANと並んで非常に重要な言語でした。と過去形で書くのは、今はほとんど見られなくなってしまったからです。COmmon Business Oriented Languageという名前のとおり事務計算用の言語です。汎用機(大型計算機)が主流だった時代にはエクセルのような便利なソフトはありませんから、仕事に応じてユーザーがプログラムを書いていました。そのため40年前は大学でも文科系の学生がCOBOLを勉強するということがよくありました。
COBOLは今から考えると大変ユニークな言語です。まず、大量データのファイルを扱うことが前提なのでデータ構造(レコード)を意識していたこと、また自然言語の英語の書き方を取り入れていたことも面白い点です。数式を使わず、MOVE 123 TO X(X=123)とかMULTIPLY A BY B GIVING C(C=A×B)と書くことができました。もっとも日本人にはありがたみは分かりませんけど・・・
消えていった言語と書くとCOBOLのプログラマに叱られるかもしれません。COBOLは絶滅してはいません。2000年問題のとき世界中にCOBOLプログラムがいかにたくさん残っているかがわかったといいます。 --- Y.O. ---