鋼製ラ−メン隅角部の耐震性能に関する研究<1989-1991>
 本研究は,地震動を受ける鋼製ラ−メン橋脚のはり・柱接合部(以下,隅角部と言う)の崩壊挙動と変形性能を明らかにすることを目的としている.箱形のはり,柱部材が直角に交差する計8体の鋼製模型を制作し,単調漸増荷重,繰り返し荷重のもとで破壊実験を行った.実験結果から,隅角部の変形性能は,隅角部腹板の塑性変形性状とはり・柱一般部の曲げ・ねじれ座屈によって大きく影響を受けることを示した.実験後の供試体の崩壊状況から,隅角部の崩壊モードを@せん断崩壊型,A曲げ崩壊型,およびBねじり崩壊型の3つに分類した.耐震上優れているのは,せん断崩壊型の隅角部であることを結論している.
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  1. 実験供試体


    箱形はり・柱からなる隅角部
    供試体の製作場面

    実験前の供試体

  2. 500kNサーボ疲労試験機を用いた実験の実施

    実験状況

  3. 隅角部の崩壊モード


    隅角部腹板のせん断
    座屈を伴ったせん断崩壊型

    はり・柱フランジ・
    プレ−トの曲げ崩壊型

    はり・柱一般部がねじれ
    座屈を起こすねじり崩壊型

参考文献
1) 酒造敏廣,事口壽男: 鋼製ラ−メン隅角部の崩壊性状と変形性能に関する実験的研究,構造工学論文集, Vol.37A、土木学会, pp.121〜134,1991年3月.


Revised 27 July 1999