学歴
昭和60年 京都大学工学部金属系学科 卒業
昭和62年 京都大学大学院工学研究科金属加工学科 修了
平成12年 東北大学大学院工学研究科博士後期課程材料物性学専攻 修了
学位
博士(工学)
現在までの経歴
昭和62年 株式会社豊田中央研究所 入社 高性能エンジン用金属材料および複合材料の開発に従事
平成16~20年 科学技術振興機構CREST型研究「材料の組織・特性設計統合化システムの開発」に参加
平成24~27年 材料・プロセス研究部 合金設計・プロセス研究室室長
中世に始まる合金開発の歴史は、幾多の素晴らしい材料を生み出しました。ここでは成分の割合だけでなく、熱と加工によってそのミクロ構造が千変万化することに無限の可能性があります。専門は、材料を高温加工する時の構造変化をとらえ、有用な特性がいかに発現するかを解明することです。特に金属の表面・界面に注目しており、迅速な表面硬化法やユニークな接合法の開発を目指しています。
鉄鋼材料はミクロ構造(組織)の変化が多様で特に奥深いのですが、いずれも熱力学的に説明できることに感動します。よって、合金の持つ化学エネルギーから主要な組織情報を引き出せば、それをもとに強い材料、良く変形する材料、腐食しにくい材料などが設計できます。また実際に試作して顕微鏡をのぞけば、例え予想と違う組織であっても別の要因が明らかになったり、意外と特性が良かったりすることもありワクワクします。このような物理化学的知識は、機械材料を部品の形にする現場で、加工結果の良し悪しを見抜くために大いに役立つはずです。